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インディアスの破壊についての簡潔な報告 (岩波文庫)
 
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インディアスの破壊についての簡潔な報告 (岩波文庫) [文庫]

ラス・カサス , 染田 秀藤
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

キリスト教と文明の名の下に新世界へ馬を駆って乗込んだ征服者=スペイン人たち。1542年に書かれたこの『簡潔な報告』は、搾取とインディオ殺戮が日常化している植民地の実態を暴露し、西欧による地理上の諸発見の内実を告発するとともに、この告発によって当時の西欧におけるユマニスト精神潮流の存在を証している。

登録情報

  • 文庫: 205ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1976/6/16)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4003342712
  • ISBN-13: 978-4003342718
  • 発売日: 1976/6/16
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
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 コロンブスがアメリカ大陸を再発見した後に、スペイン人たちによるネイティブアメリカンの大量虐殺を行った事実は有名である。

 本書は、その行いをスペイン人の立場から、事実をありのままにまとめたものとして、極めて貴重な歴史的資料である。

 著者は、キリスト教宣教師として50年以上もキューバでの布教活動を行ったラスカサス。彼がその目で見た、ネイティブアメリカンに対する虐殺行為を広く世に訴える形の報告書となっている。

 1400〜1600年当時の中世ヨーロッパでは、公開処刑や拷問がごく当たり前のように行われていた時代である。現代人からすれば戦慄を覚えるような行為も、ある程度寛容される傾向があった時代であった。

 しかしながら本書に書かれた記述は、そういった当時の風潮を鑑みても常軌を逸した狂気的な虐殺といわねばならない。

 鉄球に縛り付けた上で、下からとろ火で何日もあぶり続ける、赤ん坊の足を持って岩に頭を叩きつける、誰が一刀で体を二つに切断できるか賭けをする・・・。その結果1500万人以上のネイティブアメリカンが殺された。

 こうした行為が、何一つ正当な理由なく行われたというラスカサス自身の言葉は、非常に衝撃的である。

 人が異なる文化に出会ったときに受ける一種の違和感とそれに対する不安、漠漠とした感に始まり、次第に抑制の箍が外れて大虐殺にいたるという解釈だけでは説明できない現象がここには記されている。

 人の歴史や生死を考えるために読む本である、とは言わない。考えるよりもまず手に取り、心に浮かぶ感情を受け止めるべき本である。
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33 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
コロンブスの「発見」後数十年の間に,「新大陸」では激越な侵略行為がエスカレートして行ったようです。この本は,それを直接見聞した一人の司教がその非を糾弾するためにスペイン国王に提示した報告書です。

インディオを執拗にさいなむ胸の悪くなるような蛮行を訴えるのに言葉を失ったのでもあるのでしょうか,とても感情的な非難の言葉が単調に繰返されています。そこには侵略行為についての解釈も分析もなく,結果的にはまるで報道写真のような描写になっていると感じました。それは文章表現としてはある意味で拙いというべきものなのかもしれませんが,それが却って,悲憤に震えて絶句している司教の眉間を端的に彷彿とさせてもいます。

この本は出版当初から,スペインに対立する他国勢力などにとって様々な政治的思惑の下に繰返し利用されてきたそうです。今日それを我々がどういう視点で受け止めるのか,「なんてひどい奴等だ」と他人事のように言えるほど,現代の人類はこのような醜行から無縁でいられるような精神性を勝ち得ているのか,自問しなくてはならない思いが刻み込まれました。

このレビューは参考になりましたか?
20 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 簿記受験生 殿堂入りレビュアー
スペイン人の新大陸での鬼畜の所業を訴えた人物として有名な彼であるが、もうちょっと慎重に評価する必要がある。彼は1520年にこんな発言をしたことがあるのだそうである「インディオの身体の作りがひ弱であると示唆し、アフリカの住民なら、鉱山やプランテーション用の肉体的な苦役に、はるかによく耐えられる」と。この言葉が奴隷商人に示唆を与え、黒人奴隷貿易を引き起こすきっかけのひとつになったのである。彼の名誉のために付言するが、後に奴隷貿易の実態を知った彼は反省している。だが彼は何によって新大陸住民とアフリカ人を比較したのか。新大陸住民はアステカ・インカといった驚嘆すべき文明を建設したが、アフリカ人に文明は見出せないことだった。極めて独善的な評価だろう。ちなみにカトリックとして新大陸住民を「人間」と認めたのは教皇パウルス3世で1537年に教書「スブリミス・デウス」を発布し、さら異教徒であっても奴隷としてはならないとしている。
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現代のビジネスマンも学べる報告の簡潔さ
コルテス、ピサロといったスペイン人の入植者たちが、中南米で多くの原住民を虐殺したことを告発した歴史的な書。... 続きを読む
投稿日: 8日前 投稿者: Shigenobu Fujioka
いろいろ考えさせられる本
この本の著者であるラス・カサスが中南米でのスペイン人による大量虐殺を報告した内容の本。... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: 豆腐花
いずれ時が来れば、わが子にも薦めたいと思います。
会社の昼休み中にふと手に取った薄い本。
あまりにも印象的なタイトル。

実はずっとこういう本を探していました。... 続きを読む
投稿日: 20か月前 投稿者: まるちゃん
人間って・・
ごく普通の人達が事情さえ許せば極端な蛮行に及ぶということがよく分かる。... 続きを読む
投稿日: 23か月前 投稿者: guiskal
人類の敵、「キリスト教」・・・(本書内からの引用です。)
... 続きを読む
投稿日: 23か月前 投稿者: 徒然熊
恐ろしき蛮行の数々。
コロンブスによる新世界の発見は富を求めるスペイン人征服者たちによる暴力的な侵略へとつながった。本書は、キリスト教の司教であるラス・カサスが、現地におけるスペイン人... 続きを読む
投稿日: 2008/12/26 投稿者: 小僧
この本が無ければインディアス達の惨劇は歴史から消えていただろう
作者の時代にこんなヒューマニティーを持つ人物がいたのがめずらしい... 続きを読む
投稿日: 2008/11/4 投稿者: 大器晩成
南北問題と近代国家の成り立ち
ラス・カサスの視点を問題とせず、この書が現在に残ったことを評価します。歴史上は知っていましたが、読んで衝撃でした。この問題が現在も進行していることを私たちは認識し... 続きを読む
投稿日: 2006/10/27 投稿者: 100名山
うんざりしながら読み通した
20年ほど前、半分も読まずに放り出した本。最近『インカの反乱』や『アメリカ先住民のすまい』を読んだので思い出し、久方ぶりに買いなおし、読みなおした。読み始めてすぐ... 続きを読む
投稿日: 2004/7/8 投稿者: Frederick
教科書が教えない歴史 スペイン人は新大陸で何をしたか?
1492年、コロンブスによって新大陸が「発見」され、世界史は新しい段階にはいりました。これにより、当時ヨーロッパには知られていなかったタバコやジャガイモ、ついでに... 続きを読む
投稿日: 2004/3/29 投稿者: 石ケ守諭邦
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