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前段では、インタビューに向かうまでの下準備からはじまり、話し手からどうやっておもしろい話を聞き出し、そしてどのように再構成して形にするかなど、インタビューする側からのテクニックを指南する。また、後段では、さまざまなインタビュー本を取り上げ、語り手と聞き手の思惑、読み手の好奇心を交錯させながら、インタビューを読むおもしろさに迫っていく。
「しょせんインタビューは虚構だ」と著者は言う。話し手の言葉は発表するスペースが限られているから100%生かされる訳ではないし、編集という作業の中で話の流れや言葉尻まで変えられてしまう。だからこそインタビューする側は話し手の本質を伝える技量を磨かなければいけないし、読み手もそのことを認識する必要があると著者は繰り返し説く。
私たちは日常でさまざまな人間と接し、そこで見聞きしたことをまた違う人に伝えている。日々がインタビューの連続のようなものだ。そして悪意や善意によって対象の本質が歪められて伝えられてしまうことも多々ある。ウワサ話などはそのいい例だろう。そう考えると、本書は人と人とのコミュニケーションを見直すきっかけにもなるかもしれない。(斉木 厳)
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文字数など限られたスペースの中で、インタビューアーは読者に伝えたいことをどのように選び出し、並べ替えるのかなど著者の実体験や他者のインタビュー記事の批評などを織り交ぜつつ説明しており、インタビュー記事を読む際の切り口を提供してくれている。
本書の内容は、インタビューをどのようにやるかという実践的な手法を紹介しているというよりは、「読むための」前提知識としてのインタビュー術解説の色彩が強い。前者を期待して読んでいたため、少々不満が残ったが、後者を期待する読者には有意義な作品ではないだろうか。
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