『インスンはきれいだ』というタイトルから予想できるように、インスンは実は大してきれいでもなく、要領がわるく、イジケていて、見ていていらいらするかもしれない。少年院帰り、親はなく祖母に育てられた、というお決まりの設定、ありがちな濃くて激しい愛憎ドラマかな・・という予測は裏切られた。各キャストの高度な演技力と素晴らしい脚本の両輪に支えられた、癒しに満ちた素敵なドラマでした。主役のキムヒョンジュの演技はもちろんのこと、彼女を支える男性陣3人のキャラクターがみな素敵で、演じるキャストも素晴らしい。この4人のキャストが一人でも違ったら、このドラマは別ものになっていたのかも。インスンを見守る高校の担任ソ先生(オム・ヒョソプ)がとにかく、素敵。インスンに『私はきれい、私は素晴らしい』というおまじないを毎日唱えさせ、彼女を励まし続ける。幼なじみのサンウ(キムミンジュン)はそこまで惚れるか・・というほどインスンを愛していて、振り回されるその姿が微笑ましい。どんなキャラでも期待を裏切らない、キムミンジュン。それと弟のグンス。演じるイワンという俳優、美形ですが日本のジャニタレレベルだろうと思っていたので、はじめは全く興味持てず。ところが後半、重要なキャラになる。最後には彼のまなざしと唇の演技力にノックアウトされます。タダモノではない、この先楽しみな俳優。
ドラマのテーマはやはり、ずばり、『愛』。自分を愛することとか、悲運のなかに隠された、神様の深い愛、とかその逆とか。古きよき時代を残す韓国のドラマだから、この懐かしい家族愛や人間愛や一途な男女の愛が描けるのでしょう。残念ながら、日本ではいまやこんなドラマは白々しくて作れないと思われます。自分の境遇に恨みや悩みを持つ人や、孤独な人には、説教ぬきでただ癒してくれる、お勧めのドラマです。
それにしても、韓国の俳優さんたちって、どうしてこんなに絶妙なタイミングで涙を流せるのか・・・脱帽。