原作はミステリとサバイバルを上手い具合に組み合わせた作品でした。
ちょうど「誰もいなくなった」+「バトルロワイアル」といった感じで、上手いこと調理すれば映像化したら面白くなる小説だと思いました。
で、実際に映画化されてみてどうなったかといえば、ミステリとしてもサバイバルとしても微妙な出来に……。
推理と呼べるような推理シーンはなく、肝心の疑心暗鬼も描ききれずに中途半端。
精緻な伏線もなければ、巧妙な駆け引きもない。
「うわー、人が死んだー!」「(状況証拠すらないけど何となく)お前が犯人だー!」「俺、実際に見たんだけど真相はこうだったわ……」みたいなノリが100分続くだけ。
原作ではそれなりに思惑があっての行動だったのに、それがほぼ描かれていません。
登場人物の設定が改変されていることを知り、少なからず不安を覚えたものですが、これほど駄作とは。
キャストの名誉にかけて言っておきますが、出演陣の演技自体は悪くはないです。
無理やりキャストを当てはめるためか、無意味に設定を改悪した作成側が悪いのです。
余談ですが、地味に楽しみにしていた<ガード>の出来も酷い。
タチコマっぽいイメージがあったのに、まさかクレーンゲームのアームにアレンジされるとは……。