タランティーノ監督、やっぱりやってくれてます。
分かるものからマニアックすぎて分からないものまで、様々なオマージュが散りばめられていて楽しめたし、何と言っても音楽のセンスはあいかわらずバツグンです。ブラッド・ピット久々の“キレ役”かと期待したけど、イイ意味でかわす演技してるし。
ランダ大佐の残忍さと狡猾さの中に見えるアホさも実に素晴らしい!
ブラピを上回るほどの存在感だものなあー(クリストフ・ワルツはこの役でアカデミー助演賞)キレものなのに小物ってトコが面白いw
監督の映画への愛があの壮大なオチに繋がるのも爽快!
ひとつひとつのシーンが丁寧なのも好感が持てるし、無駄に長いと思えるセリフの応酬も実は映画全体に繋がっていて力感がある。
冒頭、ランダ大佐がリスとネズミの比較をして、<ネズミは嫌悪を感じるから駆除する>とユダヤ人を殺戮するところなど、
戦争はイデオロギーや理屈以上に感情や欲求の力なんだ、ってところが空恐ろしいほどわかりやすくていい。
だからピット側も捕虜協定など無視してナチス狩り!
普通、これを題材にしたら描くであろう、戦争の悲惨さ、民族うんぬんについての訴え、この辺りの意思は感じられず
ただ撮りたいものを撮って突き抜けたっていうか。それが観てるこっちもスカッとするところなんだろう。
「あのオチ、史実と違うだろー。」とキレてはイケないw
影武者なんていくらでもいたろうし、何よりパラレルワールド・ファンタジーとして観るのがこの映画の正しい楽しみ方に違いないのだから。
そして、生き残りのユダヤ娘(メラニー・ロラン)がバスターズといつ協定するの?と思いながら観るんだけど
そこも裏切られちゃうwお互いに関係ないまま思惑が交錯していくのも面白いんだよなあ。
ユダヤ女の復讐劇はシリアスでバスターズのノリはコメディなのもイイ。3流スパイのダイアン・クルーガーもいいキャラしてるなあ。
タランティーノは美人の使い方がいつみても抜群だよなあ