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イワシはどこへ消えたのか―魚の危機とレジーム・シフト (中公新書)
 
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イワシはどこへ消えたのか―魚の危機とレジーム・シフト (中公新書) [新書]

本田 良一
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

イワシが獲れなくなった。全国水揚げ量はピーク時の一六〇分の一となり、すでに私たちにとって身近な魚とは言えなくなりつつある。一方で、サンマは豊漁が続いている。なぜこのようなことが起こるのか。本書は、一九九〇年代以降、定説となった「レジーム・シフト」による魚種交代という考え方をわかりやすく説明し、水産行政や地元産業への影響を通して、人類の共有財産である水産資源をどう守っていくかを考える。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

本田 良一
1959(昭和34)年、熊本県生まれ。82年、京都大学経済学部卒業。古河電工、北海道庁を経て、85年、北海道新聞社入社。根室支局、本社政治部、ハバロフスク駐在、東京支社政治経済部、モスクワ駐在、東京支社国際部、小樽支社報道部などを経て、現在、釧路支社報道部編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 246ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2009/03)
  • ISBN-10: 4121019911
  • ISBN-13: 978-4121019912
  • 発売日: 2009/03
  • 商品の寸法: 17 x 11 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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By チャックモール トップ500レビュアー
形式:新書
漁業資源の増減が周期的に変化するという「レジーム・シフト」が本書の大きなテーマ。
本書はそんな視点から、いろいろな魚を巡る現状――資源減少に悩む漁師たちや、資源回復に取り組む人びとなど――についてレポートしていくもの。

このレジーム・シフトをものすごく単純に言えば、「人の手が加わろうがなんだろうが、減る魚は減るし、増える魚は増える」ということでもある。

じゃあ何もしなくてもいいかというと、そうではない。
p83にあるように、
「努力と環境が相乗効果を発揮して、資源回復という結果が生まれたのであって、努力だけでも環境だけでもうまくはいかなかった。」(ハタハタの資源量回復についてのコメント)
のだ。

非常に明快で、単純な結論とはいえ目からウロコが落ちるような気分になった。

そんなこんなで「お勉強本」だと思われそうだが、そうでもない。
タイトルになったイワシをはじめ、サンマ、アジ、マグロなど多くの身近な魚の現状が、取材などでリアルにわかり、読み物としても十分楽しめる。
各魚に関する記述も意外と面白く、著者の「魚愛(?)」のようなものが感じられたり。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 放蕩息子 VINE™ メンバー
形式:新書
本書の3ヵ月後に上梓された『イワシと気候変動―漁業の未来を考える (岩波新書)』と、表裏一体をなす書である。(と断定してしまうのは、著者に失礼かもしれないが。苦笑)

レジーム・シフト理論そのものを理解し、そこから、これからの人類文明が自然資源をどのように利用して行くべきか、広い視野で考えたい向きには、『イワシと気候変動―漁業の未来を考える (岩波新書)』をお勧めする。それに対して、日本の漁業や漁業資源管理の現状と問題点、その課題解決に向けた関係者の努力などに絞り込んで知りたいのであれば、本書の方が良い。どちらにもあまり馴染みのない人は、先に本書を読んでレジーム・シフト理論の大雑把なアウトラインをつかんでおくと良いだろう。(本書は非常に分かりやすい。)
また日本の漁業をここまで追い詰めた漁業政策や消費者の態度にまで考えを広げるのであれば、『これから食えなくなる魚 (幻冬舎新書)』も合わせて読むべきだ。

いずれにせよ、ここで明らかになる日本の漁業の姿は、ほぼ、「お前はもう死んでいる」状態である。日本の漁業と魚食文化とを守ろうとするいくつかの努力も紹介されてはいるが、遅れて来た市場原理主義のバトルロイヤルの中で、それらの戦いはあまりにも孤立無援に見える。

悲しいのは、我々一般消費者がそのような日本の漁業の本当の姿を知らぬまま、間も変わらず貴重な天然資源である海の魚を浪費して、自らの罪に気づかずにいることだ。スーパーの店頭の向こう側で何が起きているのか、生産の現場から切り離されて孤立した現代の消費者には、何も見えていないのである。ただのサラリーマン家庭の平日の食卓にマグロの刺身が並ぶようになったのは、僅かここ10数年ばかり前からだと思うが、今の子供たちが大人になる頃には、マグロを含めた海の魚のほとんどは、庶民がめったに口に出来ない“幻の食材”になっているかもしれない。

我々が今、そういう時代に生き、そういう場所に立っているのだと言うことを理解するためにも、出来るだけ多くの人に、是非とも読んで欲しい本である。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
レジーム・シフトなどという耳慣れないサブタイトルのせ
いで身構えてしまうが、サンマ、イワシなど身近な魚を例
に分かり易く解説している。また科学的なアプローチのみ
ならず、水産庁や漁業組合などの取り組みも現在までの問
題と新しい取り組みを紹介している。多様な面から観察し
ながら一方的な批判にならない穏健な論調にも好感が持て
る。
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