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イルカを食べちゃダメですか? 科学者の追い込み漁体験記 (光文社新書)
 
 

イルカを食べちゃダメですか? 科学者の追い込み漁体験記 (光文社新書) [新書]

関口 雄祐
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

「えっ! イルカを食べるんですか?」という人も、「イルカにショーをさせるのはかわいそう」という人も、まずは漁の現場を見てみよう。
1996~2000年、イルカの行動学の研究をめざしていた筆者は、水産庁調査員として和歌山県太地町に滞在。はじめは短期バイトのつもりが、「おいちゃん」たちのイルカ追い込み漁船に2003年まで便乗させてもらい、「コイツはまあ、しょうがねぇな」と思ってもらえる関係を15年間にわたって築いてきた。
同地は、『THE COVE』(アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞作品)の舞台でもあるが、映画で描かれたのは漁のほんの一部。本書は、出漁から探鯨、追い込み、捕獲、解剖、流通にいたるまでの全体像を生き生きと描くとともに、イルカ・鯨と日本人の400年史に迫る<体験的捕鯨論>である。

内容(「BOOK」データベースより)

捕って、屠って、感謝して、頂く。映画『THE COVE』が描かなかった真実。イルカ追い込み漁船に何度も便乗し、「おいちゃん」たちと15年間も交流してきた動物行動学者の“体験的捕鯨論”。

登録情報

  • 新書: 222ページ
  • 出版社: 光文社 (2010/7/16)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4334035760
  • ISBN-13: 978-4334035761
  • 発売日: 2010/7/16
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 辰己 トップ100レビュアー
形式:新書
このテーマの本は、ややもすると感情論になったり、
ひたすら「鯨文化」の蘊蓄を語ったり……というものになりがちだった。
その中でこの本は、非常にバランスが取れている。

それは著者が太地町に何年も滞在し、
漁師さんたちと一緒に「追い込み漁」を体験し、
その結果、「体」で感じたことが、
決して感情的ではなく「ルポルタージュ」の形で書かれているからだと思う。

しかも、それでもきちんと「クジラ漁への愛」のようなものが感じられる。

何冊かある「クジラ漁」関連の新書の中でも、
1冊目に読む本としても、適当だと思う。
「捕鯨は文化だ」と言い過ぎてもいないし、
しかしちゃんと納得させられる一冊だと思う。

「論」を展開するのではなく、フィールドワークの結果を
地道にルポした点は、大いに評価したいと思います。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書|Amazonが確認した購入
こういうルポを待っていた。インサイダーとして漁師の中に入って仕事も寝起きも一緒にした人でないと書けないことばかり。そして何よりの強みが、著者が鯨類学者であることだ。
知識と経験は相反しない。知識のある人は経験のある人と会話ができる。経験のある人は知識のある人を尊重する。漁師と研究者は仲間である。

著者の太地の漁師への熱い敬意と信頼が、本書のあたたかなトーンの底流をなしている。しかし決して情緒に流れることなく、きちんと科学者らしく、太地にやってくるクジラの種類、古式捕鯨以来イルカ漁までのクジラ漁の方法の発展史、水銀問題、南極海調査捕鯨についての見解と、今日この問題に関心のある人が知りたいことのすべてに分かりやすく要領よく答えている。

私も著者と同じく、南極海調査捕鯨は調査に純化すべきで、沿岸商業捕鯨こそを再開させるべきという意見だ。その理由も本書を読めば納得してもらえるでしょう。
このレビューは参考になりましたか?
16 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 放蕩息子 VINE™ メンバー
形式:新書
著者は「追い込み漁が叩かれるなら、私は義として立たなくてはならない。」と書く。独善的な捕鯨反対論・イルカ漁反対論にはよらず、かと言って、それらに対抗するために反対論以上に独善的で偏狭なナショナリズムに走った捕鯨推進論にもよらず、「水産庁が守るべきものは、南極海捕鯨ではなく、足元の小さなイルカ追い込み漁なのだ。」と書く著者の「勇」と「知」と「愛」に、私は深く共感する。私もまた、イルカ肉を常食とする地域で育ったのだ。

著者はまた、「捕鯨といえば、捕鯨砲を使ってナガスクジラなどの大型クジラを捕ることだと考えている人は多くいる。」とも書く。それは逆に、戦後盛んだった南極海のノルウェー式母船式捕鯨が、実は我が国の捕鯨文化の伝統とは(「何の繋がりもない」とまでは言わないまでも)、その広がりの中のほんの一部であり、むしろ中心を大きく外れた傍流に過ぎないことを意味している。この事実を認識し、日本が守るべき捕鯨文化とは本当は何かを正しく理解しない限り、捕鯨反対論も賛成論も、共に軽薄な感情論に過ぎない。

だから本書は、捕鯨反対論者はもちろん、むしろより多くの捕鯨賛成論者にこそ読んで欲しい。パッチワークのドキュメンタリー映画やテレビ報道を見たり、あるいは軽薄なグルメ漫画を読んだ程度の知識では、むしろ我が国本来の捕鯨文化が分からなくなるばかりからだ。(浅薄な捕鯨推進論は、むしろ我が国の捕鯨文化を破壊する。)

ただし義憤が強いあまりか、水族館でのイルカ飼育の正当化や水銀汚染問題、鯨類の捕食に反対する英米人の精神文化に関する部分などでは、著者自身も「非科学的な話」と断らざるを得ないような、“勇み足”が散見される(いくらテーマが勇魚でも、「勇み足OK」とは行くまい(^_^;;)。これさえなければ満点の評価だったものを、非常に惜しい。一度でも「オマエのカアちゃんデベソ!」と言ってしまったら、それまでどんなに真っ当な主張をしていても、後は子供の喧嘩になってしまうからだ。

「泣いて馬謖を斬る」気分で(苦笑)、星4つにどどめたい。
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