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従来の統計学の教科書、参考書が読みにくいのは、二項係数、順列、組合せ、確率などの高校レベルの知識を前提としてしまっているからだと思います。でも高校では微積分やベクトル、行列などの勉強が中心で、統計を学ぶための基礎知識、考え方をまともに学ぶ機会がほとんどないので、組合せや確率の知識がない人間が統計学が分からないのは当然で、この部分が障壁だったのだと思います。
この本は、かゆいところに手が届く解説で、統計学はおろか、組合せ論、確率論の入門書としても使えるくらい有用な本!だと思います。
第1章:統計の基礎:シグマの記号から始まり、平均、分散、標準偏差、データの読み方、ヒストグラム、相関関数、相関行列など、基礎を丁寧に解説。
第2章:順列組合せ:高校レベルのおさらい。実験の起こり方、順列と組合せをわかり易く解説。
第3章:確率。前章の応用編で、標本空間と事象、事象の演算法則、確率の公理など。
第4章:条件付確率と事象の独立。ベイズの公式も解説。
第5章:確率変数:2項分布、連続確率、正規分布とその利用方法、2項分布の定規近似など。
第6章:期待値:コインゲーム、確率分布の平均、確率変数の輪の期待値、その分布と分散
第7章:標本分布:母集団と標本、無作為抽出、標本平均と分散、正規母集団からの標本平均の確率分布など
第8章:推定:点推定、区間推定と平均値の推定、t分布、信頼区間の意味、分散の信頼区間、比率の推定
第9章:検定:検定の考え方、Hoの採択、有意確率、分散の検定、分散比の検定、比率の検定
以上の通り、一通り網羅されている。図解で分かりやすく解説してあり、入門者には受け入れやすいものだと思う。数学が得意でなくても、数式の意味が理解できるように書かれている。もう少し、応用を勉強したい場合には、著者がどの本に挑戦すべきか最後に紹介しており、「確率・統計」の学問を好きになって欲しいという気持ちが伝わってきている(紹介されている本は少し古いものが多いですが)。学ぶことが面白いと思わせる良書です。著者のほかの統計本を読もうと思います。
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