タイム・スリップを取り上げた作品を、失われし他者への思いを描いた作品と、失われし自分自身の時への思いを描いた作品とに分けるとすれば、前者には、例えば、山田太一の「異人たちとの夏」、東野圭吾の「秘密」や、小説ではありませんが、クリストファー・リーブが主演した名画「Somewhere in time」が挙げられると思います。
「イマジン」は、まさに、後者の代表作だと、興奮して読みました。自分自身の過去に、多かれ少なかれ後悔の念を持っている人にとっては、過去の過ちや必ずもベストではなかった選択をどうとらえればよいのか、深く考えさせられるストリー展開になっていると思います。
言葉で、「過去を悔やんでもしょうがない、これからのことを考えよ」と言うことは簡単ですが、そのことを、どんな心持ちで、行っていけばいいのかということのヒントを、ビシビシと伝えてくれる作品です。
その意味で、一度でも過去を悔やんだことのある人の全ての人に、読んでもらいたい作品です。