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イノベーションと競争優位 コモディティ化するデジタル機器
 
 

イノベーションと競争優位 コモディティ化するデジタル機器 [単行本]

榊原 清則 , 香山 晋 , 延岡 健太郎 , 伊藤 宗彦 , 森田 弘一 , 吹野 博志 , 新宅 純二郎 , 小川 紘一 , 善本 哲夫 , 小笠原 敦
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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イノベーションと競争優位 コモディティ化するデジタル機器 + 脱「コモディティ化」の競争戦略
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

▼イノベーションの結果、獲得した技術を利益に結びつけるのは難しい課題です。いま多くの日本企業がエレクトロニクス関連のいくつかのカテゴリーで、技術的には先導しながら急速な製品価格の低下に直面し、収益的に苦しむという現象(コモディティ化)が起きています。▼著者はイノベーションがコモディティ化と直結する、このような事態を直視し、産官学の叡智を結集して、その実態把握と原因の究明、打開策の提案をおこないます

内容(「BOOK」データベースより)

優れた産業技術を開発し、それを装備した製品をいち早く市場に出しても、イノベーターの利益獲得にはつながらない、あるいは獲得したはずの利益が継続しないことが多い。なぜだろうか?こうした事象の背後にはコモディティ化の動向がある。そこでこの問題に焦点を当てて、現状を分析し、有効な対処方策を考察したのが本書である。

登録情報

  • 単行本: 312ページ
  • 出版社: NTT出版 (2006/7/13)
  • ISBN-10: 4757121822
  • ISBN-13: 978-4757121829
  • 発売日: 2006/7/13
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ワッフル 殿堂入りレビュアー トップ50レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
当該分野の技術者が読めば、全然分っていないねで終わるので害はないのですが、そうでない人には一見もっともらしく映るかもしれません。現場を知らない学者たちが机の上で既存の理論の「モジュール」を並べて繋いだだけに感じます。

第4章の論文を例に説明します。冒頭から連続して引用し、一文毎に感想を書きます。

本書 本章で展開するロジックと結論を先取りすると、以下のとおりである。
注釈 以下、結論とそこに至る論理の展開が述べられます。

本書 製品には、摺り合わせ型(インテグラル)アーキテクチャとモジュラー・アーキテクチャの製品がある。
感想 製品が二つの「型」にきれいに分かれるのでしょうか。摺り合わせとモジュールという、二つの基底要素の一次結合(つまり、「製品の製造技術の様式」=a×「摺り合わせ要素」+(1-a)×「モジュール要素」)と見るべきです。余計なことかもしれませんが、文章も幼く見えます。たとえば「製品には・・・製品がある」など。詩人になれとは言いませんが、もう少し論理的な文章を書いて欲しいと思います。

本書 製品アーキテクチャと組織能力の間には相性があり、日本企業は摺り合わせ型製品に、新興国企業はモジュラー型製品に適した組織能力を持っている。
感想 前半は重複するので不要です。後半はこう断定して良いのでしょうか。新興国の技術もすり合わせ化してきています。

本書 新興国企業のキャッチアップ期間が短縮したのは、モジュラー型製品が増加したことによる。
感想 モジュールの要素が増加したのは事実ですが、それだけが原因でしょうか。

本書 しかし、モジュラー型製品が増加したのは、すり合わせ型の技術ノウハウが、ファームウエアや特定部品、あるいは生産設備に埋め込まれた(カプセル化)からである。
感想 たとえば、アナログからデジタルへ、あるいは機械部品から電子部品への移行の過程で、何かが埋め込まれましたか。

先進国は「摺り合わせ型」、新興国は「モジュール型」という二元論だけでは説明できないように思います。上に少し書きましたが、技術自体がモジュール化を容易にするように進化したこともあります。

さらに、一番大きいのは人材の流動化です。新興国の企業は日本企業を退職した若手や中高年の技術者から技術を積極的に吸収しています。かつてハードディスクの工場を建てたとき現地の技術者を採用しなかったのは、雇用の確保のためです。その原則を捨て、人材も捨て、捨てた技術者が敵に送る塩になったのです。

解雇した技術者の代わりに派遣技術者を補充しました。もはや社内でノウハウの開発はできず、装置メーカーに工程の開発を丸投げしました。生産設備に埋め込まれた部分(自動化など)もあるかもしれませんが、設備を導入して電源を繋げば製品が出来るというものではありません。装置メーカーがそのノウハウを新興国の設備の立上げのときに伝えているのです。

この論文に限らず、考察の多くが浅いのです。大先生の説は疑わない、何か一つ思いついたら考えるのを止める、他人の論文をモジュールのごとく集めて来て並べただけ。国民の税金を使い、将来の日本の柱となるべき学生たちを預かり、明日の日本の技術を育てる土壌を作る仕事をしていることを忘れないでください。もっと広く、深く、長く考え、真に役に立つ提言をしてほしいと思います。
このレビューは参考になりましたか?
12 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
批判を承知で。

経営学の世界ではコモディティ化を扱った研究がブームのようです。急激な価格下落の要因を
なんとか解明しようということなのでしょうが、この本もそうですが結局同じ領域の研究者=
ものづくり研究者による研究のため、問題の本質に十分迫り切れていません。

コモディティ化の問題は製品開発組織の問題や、技術論だけでは解決できません。むしろマー
ケティングや消費行動、社会学など幅広い分野からのアプローチが不可欠であり、そのような
多様な視点からの議論を含まない限りわかったような気になるだけで、結局は実務では役に立
たないように思います。

また執筆者のレベルに違いありすぎるのも、この本の問題点のように思います。オムニバス本
にはありがちですが。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By happybear0823 VINE™ メンバー
形式:単行本
バブル崩壊後の日本は厳しい経営環境が続き、エレクトロニクス産業は、商品開発リードタイムと開発コストの半減化を目指すと同時に、ビジネスチャンスに合わせタイムリーな市場開拓と商品ライフサイクルの加速化を展開してきた。

当時、エレクトロニクス産業各社では、速く(高速化→リードタイムの短縮化)、正確に(高精度化→高品質、高品位化)、安く(低コスト化→高競争力化、市場の独占化)をモットーとし企業ミッションとしたために、高効率な開発体制を構築し、最速にキャッシュが得られる優先的採択といったことで、知恵を絞り必死になって奔走したものである。

その結果が、今となっては、コモディティ化と直結するのでよろしくないと言われるのは大変残念なことである。

当時、本書の著者とは面会させていただき、日本のエレクトロニクス産業におけるデジタルエンジニアリングに対して活発な動きをしていることで、その素晴らしさを共有し熱く語り合ったものでした。

特に強い反論ではないが、早くて安くて高品質といった商品の開発効率を考えるとコモディティ化がやはりベストな手法であり、コモディティ化により、海外への技術の流出については避けられないものである。

技術流出は当面の回避はされていてもいずれは流出するものであるとも考えられる。自然淘汰かもしれない。

本書の著者陣は学者さんであるため、エレクトロニクス産業に関して研究してきた成果を学術的に論述しており、論点が分類・整理されており明確である。

日本の未来を展望するには本書を一読し、デジタルエンジニアリングの歴史をレビューすること。そして次期ステップに向けて、知恵を出し合い新しい展開を育むべきことと思う。
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