なにかと賛否が分かれている今作ですが、まず製作者の自己満足うんぬんなどという批判は子供じみた中傷にすぎず、製作に関わった全ての人達に対する侮辱でしかないので無視して良い。
その道のプロが仕事で作ってんだから。
今作のストーリーは前作同様、原作をベースとしてはいますが、
ハッキリ言って原作とは全くの別物。
愛玩用ロボットの暴走による殺人事件を追う2人の刑事の
ハードボイルドサスペンスってな趣です。
難しい近未来的専門用語だらけだわ、肝心な所は古典の引用でわざとボカして表現されてるわ、ストーリーとは無関係に禅問答のようなやりとりが続くわ、わざわざCGと手描き絵との差を明確にした画面作りをしてるわ…と、とにかく難解でシュールで重苦しいんですが、
全体を通して描かれてる主人公の孤独感が非常にリアルで、
そこだけは十分に理解できるように作ってるあたりがニクイ。
あいかわらず押井監督独特の偏屈な作家性が滲み出てます。
このテの直接的な表現を避けた抽象的な作風が好きな人には強くオススメしたいんですが、わかりやすいものを求める人には見ない方がいいと言いたくなるような、なんとも困った作品です。
ただ美術が相当凄いことになっているので、
それだけでも見る価値はあると言えますけどね。