完全に頭を撃ち抜かれた一枚だった。やはりホワイトストライプスはすごい。
一曲目、いきなり鼓膜を襲ってくるヘヴィなドラムとツェッぺリンばりの爆裂ギ
ター。そしてただ暴れているだけでなく、一瞬たりとも聴き手に油断を許さない
別格の緊張感を放っている。ストライプスの中でも類をみない、攻撃性に満ちた
指折りの名曲といえよう。
全体的にはやはり従来通りのブルースを基調とした泥臭いガレージロックとい
う感じだが、バグパイプなどの民族楽器を取り入れることによってストライプス
流ロックに新たな血が混ざり、かつてないほどバラエティに富んだ楽曲群に仕上
がっている。この柔軟性・音楽的自由度と普遍的なガレージサウンドを持ち合わ
せることは容易ではないだろう。そこに、ジャックの天才としか言いようがない
別格のクリエイティヴティによって生み出されたギター・リフと、メグの不安定
ながらも重く、存在感のあるドラムが絡んでくる。尋常ではない。
多くのアーティストはまず先人の創造物をもとに、その上にオリジナリティを
かぶせていく。しかし僕には、ジャックは過去の産物をそのまま真っ当に進化さ
せたように見える。そして、そこには紛れもないストライプスの「オリジナル」が
ある。