ローマからアドリア海側へ鉄道で横断するとき、車窓にときに突然丘が民家で埋めつくされた小さな街が出現し、オオーッと眼がひきよせられることがあります。日本で似た感覚なのは、平山城(彦根、姫路、松江、松山、高知など)を仰ぎみたときでしょうか。立体的なのがミソなのですが、日本の丘は城地で占められ民家が林立することはなく、人口が多くて市域が広いためイタリアのように畑や牧草地とのつながりは感じられません。25都市とりあげられていますが、一般ガイドでも紹介されているのは、サンジミニャーノ、シエナ、グッビオ、ペルージャ、アッシジ、オルビエート、アルベロベッロ、エンナの8つです。その他ラツィオの8都市などは、カプラローラを除きいわゆる第1級の美術品には乏しく住民の大都市移転により廃墟化している所もあります。狭い階段路地、トンネル路地、外階段、石畳などの造形デザイン、都市空間に感興を覚える方でないと苦労してアプローチしても退屈してしまうかもしれません。写真は多いが、全てモノクロで確かに印刷は鮮明さに少し欠けるようです。