歩いて心地よい路地(車の入ってこれない狭い街路、車社会にしようとしているわが国ではなくなりつつある。)、人々が集まってくる気持ちのよい広場(わが国に伝統はない)でありうる要素がまずあげられています。次に路地と広場の形態を各々10タイプに分類しています。それから、シチリア、カラブリア、バズィリカータ、プーリア各州の24都市について路地や広場の何タイプになるかを示しています。大部分に市街図もついています。一般ガイドでとりあげられているのは、シラクーザ、タオルミーナ、エリ−チェ、マテーラ、レッチェ、ターラント、ブリンディシくらいです。写真はところどころカラーがはさまれているが、大部分モノクロです。都市の全景写真は2、3を除きまるで冴えません。それよりも書名どおり路地、広場、建物(の細部)、町中からの眺望の写真のほうがずっと多い。これらにはなぜか人々が余り写っていない。デザインを見るには好都合であるが、田舎町の過疎のわびしさがつきまとい、気持ちの良さは余り伝わってきません。ターラント旧市街などカラーを使っているのにまるでスラムで、恐々歩いたことを思い出しました。初めて見る街が多いのにあまり旅心が刺激されない出来映えです。