西ローマ帝国崩壊から1993年までのイタリアの歴史です。
各時代及び各地域の政治的・経済的・社会的情勢や外交関係が、
首尾一貫して「イタリアのアイデンティティ」という観点を意識して書かれていて、
全体として有機的理解もそれほど難しくない本です。
著者が現代史研究家であるため、
ページ数は圧倒的に19世紀以降の歴史に費やされていますが、
19世紀以前の歴史についてもある程度綺麗にまとまっています。
ただ、ルネサンスの輝きが衰退し、イタリアがオーストリアやスペインに
蹂躙されていく時期の国内の情勢の叙述はやや具体性に欠け、
読者としても流してしまうような書き方になっています。
ゆっくり読めば2週間ほどで読めると思います。
ベルルスコーニの登場までは書かれていませんが、
現代イタリアの政治や社会を理解するのにちょうどいい入門書となるでしょう。