イタリアの地方料理を取り扱ったもので、20州をだいたい北から南にいく形でとりあげています。最初にその州の特徴や名物料理、特産物が一覧され、次いで料理の解説がカラー写真つきで描かれています。
全般的に言えることは、ほとんどのレシピで細かい分量は書かれていないということです。つまりオイルを何グラム、肉を何グラム、何を何分茹で、何を何分焼くといったことはほとんど書かれていません(料理の要になる点では書かれていることもあります)。例外はドルチェで、これは材料のグラム数が異なると全く別物になってしまうという分野だからでしょう。
といわけで、この本はいちいち細かいグラム数や工程を指定しなくても料理が再現できる(どれをどの程度入れればどういう味になるかもわかるし、味も自分で組み立てられて、自分なりに「これだ」という味に落ちつけられる)人、つまりプロを念頭においている本です。プロか、さもなければ手の込んだ料理を日常的に作る人でなければ再現どころかどういう手順で作るのかさえ理解しにくい部分が多々あります。
ちゃんと解読し理解できる人が読めば、知識面での補完もしっかりしていますしすばらしい本だと思います。
ただ、若干難点をあげれば、20州もの地域を説明する都合上どうしても各論的にならざるを得ないのと、地域によっては取り扱っているものがやや少ないと感じるところもある、というところでしょうか。