この本、サイコーに面白かったよ。単純だけど、俺も草野球、モーレツにやりたくなった。やっぱ「仕事」とは別に、“義務じゃなしに、熱くなれるもの”をひとつでも見つけることさえ出来れば、きっと人生は楽しく過ごせる。まぁ、子供の頃にそれを見つけることが出来た人は幸福だよね。「仕事」はさぁ、やっぱ稼ぎとか生活が絡んでくるから、なかなか好きなことでもピュアさを保つのって大変だと思うんだよね。
著者がイタリアで草野球をやろうってきっかけが、アテネ・オリンピックの日本代表チームの練習風景だったってのもイカしたエピソードだ。「日本ではスーパースターと呼ばれる彼らが、明らかにそのへんにいる草野球選手と同じような笑顔を見せていた」っていう。
それと、異郷の地でホームシックになりかけていた著者が、草野球っていう自分が好きで得意なものを認められて、彼の地で居場所を見つけていくってストーリーが、他人事なんだけど、なんか勇気凛々っていうか、ちょっと目頭熱くなるっていうか、羨ましいっていうか、こっちまで楽しくなってくるっていうか、そんな感じ。
それと、草野球を通してシチリア人やパレルモって土地の個性とか、イタリアってひと括りに出来ないところと、ざっくりイタリアンなところ、ってあたりのニュアンスが垣間見られるのも、この著書のナイスなところだ。たぶん、ブログの文章を基にしているだけあって、その時その時の思い、みたいなものが修正されていないのも良い。
異郷の地に居場所を見つけながらも、また、新たな居場所を求めて旅立つ著者の気持ちってのも、また、わかる気がするんだよね。好きなものへの係わり合いって日常になっちゃツマんないっていうか、いつも新鮮な立ち位置で接していたいっていうね。まぁ、一方ですっごくシンドイことだけど、好きなことに対してシンドイのって楽しいことなんだよね、きっと。