本書は、1996年9月にトラベル・ジャーナル社から出版された「不思議のイスラム トルコ〜エジプト・モロッコの旅」を改稿して再編集したものとのこと。
著者は、外国旅行の観光客が知っておくと旅の興趣がぐっと深まる情報(現地の歴史・文化・風習や美術工芸、建築など)を紹介した本を数多く出してきました。
著者の作品には、「ヨーロッパものしり紀行」のように知識・教養にウエイトがあるものと、「イタリアものしり紀行」や「ドイツものしり紀行」のように「観光客へのアドバイス」(どこを訪れるとよいか、どこで写真をとるとよいかなど)にウエイトがあるものがあるが、本書は前者に近い本と言えます。
具体的には、(a) イスラム教の興り・発展経過や教義の特徴、(b) 建築や工芸、(c) 人々の暮らし(高気温の下での暮らし、トイレの使い方、ラクダ、じゅうたん、食べ物などなど)、(d) ムスリムと仲良くつきあうために気をつけるべきこと(ムスリムの信念を理解しよう/パレスチナ問題/旅先で心がけたいこと/ムスリムを迎えるには)というふうに、400ページ足らずの中に様々な情報が盛り込まれています。
イスラム圏に旅する人にとって有益なのはもちろん、一般の人にとっても、イスラムの文化や人々の考え方、暮らしがよくわかり、イスラムの人々が身近に感じられる本です。
とても興味深く読めます。お勧めします。