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イスラエル―ユダヤパワーの源泉 (新潮新書)
 
 

イスラエル―ユダヤパワーの源泉 (新潮新書) [新書]

三井 美奈
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

人口わずか七五〇万の小国イスラエルは、度重なる戦争を切り抜けながら、いかにして超大国アメリカを動かすに至ったか―。そのおそるべき危機管理能力、国防意識、そして周到な外交術とは。強固な二国間関係を生んだ「伝説のロビイスト」や米国ユダヤ系社会から、ホロコーストの生き証人らユダヤ移民たち、そして情報機関モサドの元長官にペレス現大統領まで。四年におよぶ取材を通じて迫った、生身のユダヤ国家。

カバーの折り返し

人口わずか七五〇万の小国イスラエルは、度重なる戦争を切り抜けながら、いかにして超大国アメリカを動かすに至ったか----。そのおそるべき危機管理能力、国防意識、そして周到な外交術とは。強固な二国間関係を生んだ「伝説のロビイスト」や米国ユダヤ系社会から、ホロコーストの生き証人らユダヤ移民たち、そして情報機関モサドの元長官にペレス現大統領まで。四年におよぶ取材を通じて迫った、生身のユダヤ国家!

登録情報

  • 新書: 204ページ
  • 出版社: 新潮社 (2010/09)
  • ISBN-10: 4106103834
  • ISBN-13: 978-4106103834
  • 発売日: 2010/09
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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By 革命人士 トップ500レビュアー
超大国アメリカの官民挙げての支援をバックに、中東で孤立を続けるイスラエルの外交、国防や情報収集法を取材したルポ。

米国のあれほど親密な関係にもかかわらず、軍事同盟を結んでいないことを初めて知った。イスラエルはその強烈なロビイングパワーのみで対イスラエル政策を動かしている。資金調達パーティーの熱狂はすごい。兵士や戦死した兵士の妻がスターのように喝采を浴び、登壇し演説すれば5000ドル、1万ドルと寄付の手が挙がる。入植地に移住したアメリカ出身ユダヤ人訪問ツアーもあるそうだ。中東外交見直しを求める国家情報会議議長候補者に対し「反イスラエル」と中傷を繰り返して指名撤回に追い込む。ユダヤロビーの問題点を指摘した本イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策 1を出版したウォルトとミヤシャイマーにも取材し、ロビーでアメリカの中東外交が歪む現状を指摘する。

ホロコーストが原点にあるイスラエル国民は「誰も信用しない」から「やられる前にやる」意識が徹底している。本書にもあるが、北朝鮮の中東へのミサイル輸出の実績からテポドン発射も早くから予測していたという。また、余り取り上げられないイスラエル国内のアラブ人問題も興味深い。兵役義務がなく就職・居住で格差がある二流市民扱いだが、アラブ系はすでに人口の4割を超える。将来ユダヤ系と人口が逆転したら「ユダヤ人国家」の国是は揺らぐ。危機感を覚えるイスラエルは中国にまで移民を探しているという。

現大統領から、ロビイスト、入植者、反戦兵士など非常に手広くインタビューがされている。知らずに論じることを否定する訳ではないが、著者の言うように、中東問題という日本人には難しい問題は「暴力はダメ」だけでは解決しない。深く知ることで、より深く考えることが出来る。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
イスラエルはその強烈なロビイングパワーのみで米国の対イスラエル政策を動かしている。具体的には反イスラエル」と見られる議員や有識者に対して、落選するようキャンペーン(中傷)を張り、落選・指名撤回に追い込む。かくして、米国議員はユダヤロビーに真っ向から反対できなくなる。また、米国とイスラエルを「同床異夢」と評しているのは新発見であった。
オバマ米大統領が「核兵器廃絶」をめざすのもイスラエルの敵国であるイランの核開発を押し留めたい意欲と現れと聞いて納得した。あらためて、米国におけるユダヤ人勢力の強さを感じ入った。
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By mfhty トップ500レビュアー VINE™ メンバー
 多くの日本人にとって、イスラエルのイメージは、(a) イスラエルとパレスチナ人の間には「パレスチナ問題」が存在し、宗教問題もからんでたいへん解決が難しい状態になっている、(b) しばしばイスラエルに対するテロがあり、その報復攻撃が行われている、(c) アメリカはイスラエルに(時には理不尽と思えるまでに)肩入れする、ぐらいの知識ではないでしょうか。
 私は、歳をとっているので、シオニズム運動やイスラエル建国の経緯はなんとなく知っていますが、若い人はその経緯すら知らないかもしれません。かく言う私も、最近のイスラエルにまつわるニュースが個々の事件ばかり伝え、全体としてどんな姿になっているか、理解が困難な状態になってしまっていました。

 私は本書を読んで、(a) イスラエルの歴史と現在おかれている状況、(b) アメリカ議会に及ぼすイスラエル・ロビーの力、(c) アメリカ人がイスラエルを支援する理由・空気感などが、よく整理できた感じがします。
 キリスト教国のアメリカ人が、聖書を通じて意外にユダヤ人に共感できるという分析には「そういうものか」とたいへん興味深く感じました。
 また、ナチスに虐殺されるユダヤ人を世界中が助けなかったことが、現在のユダヤ人やイスラエルの「誰にも頼らない」「非情ななでに冷徹に自己の安全を確保する」生き方の底流になっていることがよくわかりました。日本人は、中国や北朝鮮という明確な脅威があるにもかかわらず、「のほほん」と無為に過ごしてきましたが、「イスラエルの爪のあかでも」という感じでしょうか。

 イスラエルのような(良くも悪しくも)特殊な国を、(a) 強力な後ろ盾になっているアメリカから見た姿、(b) アラブやパレスチナとの関係、(c) イスラエルやユダヤ人自身から見た姿、のように多面的に記述し、しかもコンパクトにバランスよく記述できている本です。オーソドックスで目立たない本かもしれませんが、なかなかの本といえます。こういう記述は、ジャーナリストとして現地で暮らし、アメリカをきちんと取材しなければ書けないものと思います。

 なお、お勧めできる本であることは間違いありませんが、「パレスチナ問題やイスラエル建国の経緯を全く知らない」というような人には少しハードルが高いかもしれません。
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