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イザベラ・バードの日本紀行 (下) (講談社学術文庫 1872)
 
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イザベラ・バードの日本紀行 (下) (講談社学術文庫 1872) [文庫]

イザベラ・バード , 時岡 敬子
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

大旅行家の冷徹な目が捉えた維新直後の日本 北海道内を巡行しアイヌ文化にも触れたバードは、東京に戻ったのち再び海路関西へと向かい、神戸に上陸。京都、伊勢、大津等を巡り、各地で鋭い観察の目を向ける

内容(「BOOK」データベースより)

北海道へ到達したバードは、函館を起点に道内を巡行、当地の自然を楽しみ、アイヌの人々と親しく接してその文化をつぶさに観察した。帰京後、バードは一転、西へと向かい、京都、伊勢神宮、大津等を巡って、日本の伝統文化とも触れ合う。発展途上の北海道と歴史に彩られた関西―そこで目にした諸諸に、時に賛嘆、時には批判、縦横に綴った名紀行。

登録情報

  • 文庫: 424ページ
  • 出版社: 講談社 (2008/6/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4061598724
  • ISBN-13: 978-4061598720
  • 発売日: 2008/6/10
  • 商品の寸法: 15 x 10.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
馬の背中から前のめりにズリ落ちたり、木の枝に引っ掛けられて放り出されたり、何度も間抜けで痛い危ない目に遭いながらも、著者イザベラには自分自身を客観的に描写できる才能とユーモア感覚があったようだ。

上巻の東日本縦断旅行に次いで、下巻では蝦夷旅行と畿内旅行の様子が詳述される。原題”UNBEATEN TRACKS IN JAPAN”に付された副題の、とりわけ“INCLUDING VISITS TO THE ABORIGINES OF YEZO AND THE SHRINES OF NIKKO AND ISE”が活きて来る。

身体つきは猛々しいアイヌ人男性が、「しゃべりはじめるととたんにその顔はまるで女性のようにやさしい笑顔に変わり」「表情は誠実で感傷的で、微笑むと――たとえばわたしがアイヌ語の発音がうまくできないとき――、その顔には心の琴線に触れる本当に美しいやさしさが表れます。」と著者は証言する。

「北日本に比べ、こちら(伊勢)はたいへん贅沢な地方で、蚤や蚊は死んでいるか冬眠中で、不満は本当にほとんどありません。」「火鉢を抱いてすごしてばかりいます。」 イザベラが畿内を巡る頃には季節は晩秋11月に入っていたのだ。つくづく元気な英国人のオバサンである。

京都宇治を経由して「霧にかすんでいても美しい都」奈良を訪れた記述からは、当時(明治11年)既に「聖なる鹿」が人間に「せんべい」をねだっていたことが判る。一幅の墨絵を感じさせる長谷寺探訪や神道の聖域である伊勢神宮を参拝した記述からは、巡礼の荘厳さと感激の余韻が漂って来る。

「(旅行中)一度のゆすりや無礼な行為や難事にも遭わないばかりか、どこにおいても丁重で親切な扱いを受けたこと」を感謝を籠めて手紙に書き記したイザベラの、最後の訪問先が東京郊外の火葬場だった事実に<何でも見てやろう精神>の表れが感じ取れて、百三十年後の今でも興味が尽きない。
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形式:文庫
本書のほぼ半分は北海道滞在とアイヌ観察にあてられている。アイヌは日本人よりずっと体格がどっしりしてて肌の色や所作も西洋的と評している。当時はアイヌ蔑視がひどかったようで日本人はアイヌの先祖は犬として蔑み、アイヌもそれを否定もせずその通りと信じてひたすら日本人の監視や迫害を恐れてひっそりとおびえながら暮らすさまは哀れである。

今なら考えられないことかもしれないが自分たちと異なるものや全体の多数と同じでないものをすぐ異端と断じてしまうようなところがあればこそこのような少数者への配慮というものが無かったのではないか。イザベラはややあきれて見ているが日本人は大真面目に蔑んでたようで非常に残念だ。結果アイヌは絶えてしまった。

著者は当時一級の文明国イギリス出身として未開人を観察するという姿勢からアイヌを一貫して見ているが彼らの純粋無垢な素朴な表情や笑顔の優しさにはとても感じ入ったようで何故こんなに美しい表情が出るのか深い感動とともに彼らの素(す)なる人間の美しさにも魅了されたようだ。

北海道を後にして東京へ戻った著者は一転して関西を目指す。北日本のような未開さに比べて関西方面へは道路や交通の便が良く整備されていたようだ。

しばしば言及されるのが日本の宗教とキリスト教について。イザベラは前巻でも書いているが日本は無宗教で物質主義であるという。宗教への敬虔な信仰というものは少なく魅了されるのは欧米からの技術や知識のみ。人々の無関心さと相まってキリスト教が生活の隅々まで関わっている西欧と比べて異様にうつったようだ。
キリスト教の精神(真に民主的であること)があればこそ科学や技術の進歩もあってそういうものが無い上では西欧の発展を真に理解できないと彼女は考えていたらしい。

京都では社寺の観光などを楽しんだようだ。その中でも微細な工芸品、例えば漆器や茶碗、花瓶などはそのうつくしさや繊細がすばらしいと褒め称えている。又、普通の家屋の床の間にあるような一輪の蓮や菖蒲、牡丹なども美しさで心を奪うと書いている。

本書の最後のほうで意外だったのは当時男尊女卑ではなかったかと思われる日本でイザベラ自身はキリスト教以外の国で女性がもののように扱われたり虐げられる国もある中、多くのしきたりにしばられているとはいえその中では大切に扱われているという感想だった。もちろん家庭から出れないなど沢山の制約はあるが他のもっとひどい国にくらべればそれなりに大切に
されているという印象で驚いたと書かれている。

1878年クリスマスイヴ。イザベラは汽船にて富士山の雪をかぶった頂が朝日に赤く染まった姿や冬の波が海岸線にうちつける様を船上にて書きつけつつ日本を後にした。明治時代とはいえいまだに変わってない部分も多いのではと日本の現状を考える上でも示唆に富む日本の滞在記。
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By 海月
形式:文庫
下巻では北海道に渡り、アイヌの村まで訪ねている。
北海道の雄大な自然はバードに故郷を感じさせたようだ。
その後、京都や伊勢まで訪ねている。

日本人を「私が知る中でもっとも無宗教な人々」と書いているのは興味深い。
翻訳も良好で読みやすかった。
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