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前半は、ロシア次期大統領候補コマロフの"許し難い"本音を記した文書が、さまざまな人の手を経て西側政府最上層部にまで届き、コマロフの"排除"が決定されるまでの過程と、主人公の元CIA工作員モンクの栄光と挫折の経歴という、現在と過去の物語が交差して描かれる。モンクの挫折には、エイムズ事件が大きくからんでいる。エイムズはCIAの幹部職員だが、組織を裏切ってソ連に機密を売り渡した実在の人物。前半、特にモンクの物語は、テンポが遅く、なかなか話が進まないが、ノンフィクションを思わせる重厚な迫力があり、とても読み応えがあった。対照的に、モンクがロシアに赴いてコマロフ追い落とし工作を実行する後半は、トントン拍子に話が進む。充分おもしろいのだが、話がうまく行き過ぎて、物足りない感じがしないでもなかった。全般的な感想-スパイ小説の舞台はやはり冷戦に限る!
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