本シリーズは企画時点で全10巻と予定され、そのためのプロットを組んだと作者自身が述べています。却って珍しいことと思いますが、何と8巻現在その予定はきちんと守られているようで、起伏を重ねて主人公らを育ててきたプロットが、クライマックスに向けいよいよ押し詰まって行く様が読んでいて明らかです。
異世界召喚、御都合ハーレム、秘密結社、SF風巨大ロボット、スチームパンクにエログロと、実に様々な要素が詰め込まれてますが、全体としては一種のディストピア小説にまとめられており、展開は読めそうでなかなか読めません。キャラ萌えや読み切り一発ネタ・お約束展開で終わらない長編ならではの「読む楽しみ」があり、榊一郎が手を出している諸々のシリーズ中では個人的に最も好みです。小説らしさがありますね。
本巻のラストはまた結構気になるヒキで終わってますが、まあこの作者なら他と違って中途でほったらかしになる心配もまず無いし。普通に続きを楽しみに待てるのはいいことだと思います。