法律英語という括りで英米法を念頭においた解説書はよくあるが、イギリスの法律英語に特化した本を今まで見つけられずにいたため、大変重宝している。
著者自身がかつて商社の法務部門に身を置いていた経歴のある大学教授であるためか、実務的な内容をわかりやすく解説してある(コモンロー体系の解説書だけあってきちんと判例も引いてあり、説得力もある)。
例えばSet-offについて調べたいというときに、Set-off条項の文例を挙げてあるだけの本はいくらでもあるが、Set-offの種類からSet-off契約による権利の変更まで、契約当事者の立場を考慮したきめ細かな解説がある。
全体としても、単なる法律「英語」の解説書というだけでなく、イギリス法(本書における「イギリス法」の扱いについても記載あり)自体の理解においても基礎的なことが学べる良書となっている。