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イエス・キリスト〈下〉―その言葉と業 (講談社学術文庫)
 
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イエス・キリスト〈下〉―その言葉と業 (講談社学術文庫) [文庫]

荒井 献
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

上巻ではマルコ、マタイ、ルカ三福音書の固有のイエス・キリスト像が明らかにされた。本巻はそれらのキリスト像が造型される元となったイエス伝承にみえるさまざまなキリスト像を精緻に解明。独自の「文学社会学」の方法で、イエスの実像や福音書のキリスト像を追究する新約聖書の第一人者が、その基礎資料を読み解く注目の書。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

荒井 献
1930年秋田県に生まれる。東京大学教養学部教養学科卒業。東京大学大学院西洋古典学博士課程修了。ドイツ・エルランゲン大学よりDr.Theol.(神学博士)取得。現在、恵泉女学園大学学長、東京大学名誉教授。主著に『原始キリスト教とグノーシス主義』『イエスとその時代』『新約聖書とグノーシス主義』『新約聖書の女性観』『問いかけるイエス』『トマスによる福音書』『聖書のなかの差別と共生』など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 491ページ
  • 出版社: 講談社 (2001/03)
  • ISBN-10: 4061594680
  • ISBN-13: 978-4061594685
  • 発売日: 2001/03
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 2.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 418,523位 (本のベストセラーを見る)
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形式:文庫
本書は、「人類の知的遺産12 イエス・キリスト」(講談社,1979)を、同社学術文庫版での出版に際し、上・下巻に分けて出版したものです。

「人類の知的遺産版」は、かなり古い本ですが、対観表の存在すら知らなかった私にとっては、本書はとても勉強になりました。その後、使徒的教父資料・新約外典の一般向け翻訳、岩波版聖書の出版へと突き進んでいった著者(のグループ)の気概も伺えます。

「II部 イエス・キリストの言葉と業」では、共観福音書を、1)主の言葉(「ロギア」「預言的・黙示的言葉」「律法の言葉・教団宗規」「『私』言葉」「譬」2)アポフテグマ(「論争」「対論」「伝記的アポフテグマ」3)物語(「奇跡物語」「歴史物語と聖伝」)の観点から整理しなおし、福音書引用部分は対観できるよう割付けられています。(時にトマス福音書まで併記されるのは著者のお考えでしょう)。そこに著者(や内外の学者の説)による解説が入ります。これは勉強になりました。ただし、紙数の制限なのか、詳説にまでは至らず、また、著者の主張の根拠がどこにあるのか明示されていない場合が多いのが惜しまれます。(一見すると学術書スタイルなのですが・・)

また、面白いと思ったのは、本書全体の記述から、「誰が」「誰の説」をどのように継承し、どのように「展開していったのか」等々、発行当時の「日本の」新約聖書学業界のおおよその動向が、把握可能なことです。特に、著者と田川建三氏との現在の関係(笑)を理解する糸口となったのは、望外の収穫でした。他章にも散見されますが、「III部1章 マルコによるイエス・キリストの生涯」はまるまる一章を費やした田川氏への反駁でしょう。以降、袂を完全に分かつことになったお二人。勝敗は個々の読者が決めることですが、オリジナリティという観点からは、、軍配は田川氏に上がると思います。
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