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58 人中、53人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
今なお色あせない邦語によるイエス評伝,
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レビュー対象商品: イエスという男 (単行本)
福音書とは、言うまでもなく「古代文献」です。その記述編纂過程で、潤色・改ざんがなされており、また福音書(記者)ごとに「イエス像=福音理解、神学」がかなり異なっています。そもそも書簡で多弁な神学を繰り出すパウロ自身ですら、生前のイエスを知りませんでした。ですから、「現代日本人」がこういった相矛盾する要素をはらむ「古代文献=聖書」の「字面」をただただ追ってみたところで、独力で「イエス理解」に達することは難しいのです。日本の「高名な」新約聖書学者さん達が描く「(史的)イエス本」でさえ、聖書が書かれた「古代」の時代的制約・限界を無視した、根拠なきイデオロギーや「願望」の投影、「信仰告白」に過ぎないトンデモ本が実に多いのです。 もちろん、時代の制約という点では、熱き’70年代に「殉じた」田川氏とて免れ得るべきものではありません。が、類書と丹念に読み比べてみると、田川氏のそれは、意外!に抑制が働いていて、「分からないものは、分からないとすべき。手前勝手な想像で補ってはならない」旨、繰り返し言及されています。 実際に、田川氏の論証はかなり説得的です。キリスト者ならば、文字通り「目からうろこ」状態となる解釈を随所に読み取ることが可能でしょう(例えば、自明とされる「主の祈り」!など)。この本は、氏の「学問的誠実さ」と「思想(こころざし)」、「(史的)イエス像の解き明かし」が絶妙なバランスを保ちつつ、結実した「田川版福音書講解」と言えると思うのです。なお、氏の論(雄叫び?)をどのように受け止め、どう応答するのかは、当然ながら、個々の読者に委ねられています。
43 人中、38人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
例によっての調子ですが・・・,
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レビュー対象商品: イエスという男 (単行本)
この人の著作は独特の「クセ」がある.強烈な個性と言って良いかもしれない.そのクセに違和感を感じる人は,読み進めるのが苦しい著者である.しかしいったんそのクセにはまった者にとっては痛快きわまりない.今回の著書もその傾向がある.評者ははまっている人間なので,またまた痛快な気持ちで一気に読んだ.個々の著述の中には確かに「?」と思うところもないわけではないが,それを超越して著者の一本筋の通った背骨が感じられる著作である.軟弱な,背骨のない本が多い昨今,これだけの個性で統一された本は,内容の賛否は別として,貴重なものだと思う.今回の著作の中に所々著者の訳になる新約聖書の文言が出てくるが,それらを読むにつけ,是非とも著者による聖書の全訳の一日も早い出版を熱望する.
20 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
クセはあるが・・・,
By カスタマー
レビュー対象商品: イエスという男 (単行本)
評価を星4つとした理由は、現在、2版になり、さらに簡潔かつ読みやすく整理されていること。 「イエス」という人物を多角的な視野で観察できたこと。 学者に多い歪曲的な表現ではなく、「田川節」と言いたくなるような 率直で歯切れの良い表現で記されていること。それは一面で、クセがある表現が多いことでもある。 また「聖書」は無謬だと思っているクリスチャンには抵抗を感じるだろう。
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