登録情報
|
しかし実際はそうではない。特に、白人がアジアやアフリカの人間に対して抱く差別心は、現代に至ってもなお存在し続けている。では、その差別は、いったいどのようなものなのか。
著者はそれを、終戦後のビルマにおける収容所での捕虜としての生活を通じて、冷徹に、だが時にユーモアを交えて記している。また同時に、長い間被支配国であったアジアの人々の様子がどのようなものだったかについても、同じく的確に描写している。
名著は色あせないものだ。この作品も、発行から既に30年以上が経過しているが、太平洋戦争の経験者が少なくなった現代において、さらに輝きを増しているようにすら思える。
日本人ならば、一度は読んでおかねばならない作品であろう。
1/3が捕虜に対するイギリス兵の行動についての記述。
1/3がインド兵、グルカ兵、現地のビルマ人について。
1/3が同僚の日本兵を見た観察日記。
といった感じ。
イギリス兵についてはその尊敬すべき点やバカっぽい点なども合わせて記述されているので、「イギリスの残酷さを延々と書きつづった本」を期待していると肩すかしを食らうかも。
この本のよさは学者である著者が、あくまで冷静に客観的に事実を分析しているところである。国や民族についても善悪ではなく原因と結果を重視して考察しており、思いこみで書かれた左右の政治的な本とは距離がある。
ちょっと前までの日本ならこの本は「過激な右翼の本」であったかもしれないが、日本が平和ボケから脱却しつつある現在では万人に勧められる本だ。日本人の良さも悪さもひっくるめて理解できる良書である。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|