このボードゲームはクトゥルフ神話を基にしています。
クトゥルフ神話を知らなくても十分楽しめますが、知っているともっと面白いようです。
また、以下のレビューは、エクスパンション(追加パッケージ)をまったく使用せずに、この商品のみの状態でプレイし書いています。
舞台は1920年代、マサチューセッツ州にあるという架空の街、アーカム。
ここに異世界へのゲートが次々と開き、怪物達が街を侵略します。
それらを止めない限り破滅の道をすすみ、恐るべき力を持つエンシャントワン(旧支配者という邪神達)が復活して、人間は為す術も無く殲滅されるという内容です。
人間達が複数人で邪神を封印するという、一切人間同士は戦わない協力型のゲームですね。
敵は動かないわけではなく、自動的に街を徘徊したり、突然ピンポイントで飛来してきたりします。
ゲーム内容としては、いわゆるアメリカ型のボードゲームです。
キャラクターや邪神に強烈な個性があり、それらの数も多いので何度やっても楽しめます。
特に邪神は眠っている状態でも、それぞれ違う強力な能力をもっていて、邪神の種類によりゲーム性は大きく変わります。
戦闘の結果はダイスによるものなので、ランダム性は高いのですが、
こいつには勝てる、勝てないというのが大体予想がつくので、それほど運任せな戦闘ではありません。
ただし時には、勝てないかもしれないが戦わなければならない時があり、そのときはダイスふるたびにハラハラするでしょう。
キャラクターのステータスは、固定ではなく変動させることができます。
戦闘を強くすれば精神的に弱くなり、移動力を上げれば敵から隠れにくくなるという、ジレンマ的なシステムを導入していて、一筋縄にはいきません。
体力があっても、精神が病めばあっという間に精神病院行きになってしまうので、状況に応じてステータスや戦う敵を選ぶ必要があります。
アーカムの街には恐怖レベルがあり、逃げ回っていたりするとどんどん人間が逃げていき、店も閉まるといったように、アーカムの状況が刻々と変わっていく点も面白いところですね。
その恐怖レベルが一気にあがるのをふせぐために、街を奔走しなければならないイベントなどもあり、皆で知恵を絞って楽しめます。
難易度は、やる前はもっと難しいと思っていたのですが、少人数(1〜4人)では比較的簡単です。
ゲートの6個封印(勝利条件の一つ)だけを狙っていけばまず負けません。
5人以上(特に7、8人)となれば条件が厳しくなり、難易度も急上昇するため、勝つための戦略が要求されます。
仲間達とワイワイやりながら、封印に成功したり、時空の狭間に落とされて動けなくなったり、手ごわい怪物を倒して盛り上がったり、邪神に全滅されたりという、一喜一憂しながら非常に楽しめるゲームになっています。
あえて問題点も挙げておきます。
問題点として一番に挙げられるのは、そのプレイ時間です。
人数が多く、手際も悪く、少しゲームで苦労したりすると6時間とか簡単に経過しました。
特にゲームを知らない間は時間がかかりますので、最初は少人数でプレイすることがお勧めです。
また、移動は順番が戦略に影響するため簡略化できませんが、維持フェーズ(ステータス変更など)と遭遇フェーズ(各自でのイベント発生)は全員が同時に行うことで、かなり時間を短縮できます。
慣れると、多人数でやっても2時間程度しかかりません。
またカードなども多くて用意にも時間がかかり、慣れるまでは準備にも気合が必要です。
ルールも細かいところはすぐ忘れてしまうかもしれませんが、ある程度大雑把に行ってもいいかと思います(対戦物じゃないので楽しめればそれでよしです)。
わりと先にも書いた封印勝利で終わることが多いのですが、封印に多く成功してしまうと案外あっさり終わってしまい、つまらないことがあります。
※ これは私達はハウス(独自)ルールで、6個の封印に成功した状態のエンシェントワンと戦い、勝てれば勝利と変更したところ、かなり盛り上がるようになりました。
エンシェントワンが自力で蘇ると、体力全快で襲ってくるため勝ち目はほとんどありませんが、途中の状態で戦えばなんとか勝てるようになっています。
早く封印しないと敵の体力が増えていくが、早く封印しすぎると装備がないというジレンマに陥ったりで楽しいですし、最後はやっぱりボスを倒さないと楽しめませんよね。
といったように、不満点を自分で変更も簡単に(かつ効果的に)できる点は良いですね。