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アーカイブズが社会を変える-公文書管理法と情報革命 (平凡社新書)
 
 

アーカイブズが社会を変える-公文書管理法と情報革命 (平凡社新書) [新書]

松岡 資明
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

公文書管理法施行によって何がどう変わるのか。外国に後れをとる日本のアーカイブズの世界で起きている地殻変動をリポートするとともに、多様な広がりを見せる、その世界を案内する。

内容(「BOOK」データベースより)

二〇一一年四月、公文書管理法が施行される。国民の利害に関係する公文書を適切に管理し、利用者=国民の要求があれば閲覧を認めるという、民主主義の根幹に関わるきわめて重要な法律だ。日本はこれまで記録保存に関して「後れた国」だったが、この法律で何がどう変わるのか。公文書の世界で起きている地殻変動を伝え、知られざるアーカイブズの宇宙に誘う。

登録情報

  • 新書: 221ページ
  • 出版社: 平凡社 (2011/4/16)
  • ISBN-10: 4582855806
  • ISBN-13: 978-4582855807
  • 発売日: 2011/4/16
  • 商品の寸法: 17 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By 革命人士 トップ500レビュアー
アメリカの国立公文書館職員数は2500人。OECD加盟諸国でも数百人いるのに、日本ではわずかに42人。日本の公文書管理が著しく立ち後れていることを本書は厳しく指摘する。公文書保存のルールが先月までなかったというのも驚きだ。その結果として、宙に浮いた5000万件の年金記録問題のように、長期の文書管理はずさんで後世の人がツケを払う。「古い公文書も利害に直接関わるかも知れない。記録がなければ歴史の真実は見えない。長く保存し、公開できるように整えなければならない」、と著者は訴えかける。

小規模自治体にもかかわらず、文書保存に積極的に乗り出した天草市、山口銀行や日航のように経営が苦しくても資料保存に力を入れる企業など、ユニークなアーカイブズも紹介されている。

情報は金にならない。だから、情報には金をかけない。そんな日本政府のありようはいつも批判に上げられている。今まで、情報収集強化を主張する本は多く読んできた。新たな情報を収集することも大事。でも、古い情報を保存し整理することで、埋もれていた価値が見つかり、将来役立つことがある。本書を読んでそう感じた。諸外国もそう考えているから、情報機関にも公文書管理にも力を入れているのだろう。丁寧な取材に基づく、本書の主張には説得力があった。
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By 仮面ライター VINE™ メンバー
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 まず、当著のタイトルとなっている「アーカイブズ」とは、両義的だが「公文書を含めた多種多様な分野の記録資料、さらにそれらを収納する施設を指す」(本書p.11)。一般的には、国の「国立公文書館」や都道府県等が設置する「文書館」などがイメージされるだろう。今年5月に国立公文書館が作成した「全国公文書館関係資料集」によれば、こうした施設は、国が4館で、あと30都道府県、7政令市、18市町村に設置されているようだ。ここで興味深いのは、国立公文書館の設置が1971(昭和46)年であるのだけれども、日本初の「公文書館」は、1959(昭和34)年に山口県で誕生していることで、この辺りの経緯も当著に記されている。ちなみに、私の住む北海道は全国で10番目に文書館が設立されている。

 ところで、北海道立文書館は1985(昭和60)年、重要文化財である「赤れんが庁舎(北海道庁旧本庁舎)」内に開設されたが、この文書館開館に当たっては、同年4月から施行された「北海道立文書館条例」が設置根拠となっている。一方、国立文書館の場合、確たる法的な位置付けがなされたのは1987(昭和62)年、議員立法により成立した「公文書館法」であった。それまでは、残念なことに「文書行政の面で日本は「世界の後進国」であった」(後掲書p.2)と言い得たのだ。とりわけ、「公文書館法」成立などに至る、茨城県知事でもあった岩上二郎参議院議員(1913~1989)の尽力は特筆すべきものであり、同氏の著書『公文書館への道』(共同編集室,1988年)は「公文書館」を語る上での必読書と言えよう。

 それはそれとして、当書では「アーカイブズ」に関する民間企業や地域などの様々な取組を、バランスよく紹介、解説しているのも特徴だ。そこを貫く“理念”は「記録を守り 記憶を伝える」(2002年の国際シンポジウム・タイトル)ということと、「地域の記憶を 地域の記録に」(北摂アーカイブズ)というものだろう。そして、「地域」を「企業」と読み替えてもいいかもしれない。企業関係では、厳しい環境に置かれている「東京電力(電気の史料館)」や「日本航空(日航アーカイブズセンター)」などを取り上げているが、当該のアーカイブズから得るものは決して少なくないと考える。アーキビストの養成やデジタル・ジレンマ、加えて《3.11》で露呈したバックアップの問題など、課題は山積するけど、前に進めようではないか。
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