一番最初に「
ポストマン・ブルース [DVD]」を見てしまったのが失敗だった。少しこの監督を過剰評価し過ぎてたかも。
「
MONDAY [DVD]」に続いて、この作品を見たけど、全体のストーリー構成やノリがどれもいっしょ(笑)。内容らしい内容が無く、大まかなシナリオを考えた後は、まさに作品の内容のように、その場の「勢い」と「成り行き」だけで最後まで撮っているような印象。
独特な「非日常」の雰囲気や精神的にドキっとさせられる演出面にセンスは感じるものの、新鮮に見られるのは序盤だけ。この監督特有の「唐突」とか「意外性」とか「運命のイタズラ」といったようなキーワードに象徴される演出パターンに慣れてしまうと、今度はストーリー展開の不条理さやご都合主義、演出の底の浅さ、内容の無さ等の方が気になってくる。
また一般的に「テンポが良い」と評される監督の作品だが、そんな作品は「ポストマン」くらいで、この監督に共通する最大の問題点として、むしろ「ダラダラ感」があると思う。今作も途中の町内会の会合のシーンなど、ストーリーの本筋とまったく関係が無いと思われるのに、やたらと無駄に時間を取っている。それ以外にも妙に間延びするシーンが多く、とにかく見ていてイライラさせられる。ラスト辺りもダラダラとしているし、スパっと切るところは切って欲しい。あと二十分は短縮できる。
途中のヤクザの話も、基本的に主人公側の話とほとんどシンクロしておらず、単に「別々のイベントを同時進行」させているだけ。あのラスト付近のオチのシーンも、果たして笑っていいのか、驚くべきなのか理解に苦しむ微妙さ。
とにかく全体的にテンポが悪い上に、「真面目さ」と「おふざけ」のバランスが中途半端で、作品としての「まとまり」が無い(そうした「一貫性の無さ」を狙っているような脚本にも見えないし)。一度、監督として自分の作品を客観視してみては?