ロシアの文豪の作品には今まで意識的に手を出さなかったのですが、そろそろいいかなと思い、まずこの作品を読んでみました。
衝撃的でした。こんな完璧な作品が存在するとは信じられません。
荒廃する貴族階級、恋愛、結婚、出産、哲学、宗教、人生、産業、人間関係・・・。小説を書くときに主題とするべきファクター全てを言及することに成功し、その全てのアプローチに成功しています。所謂、「総合小説」というものを初めて体感しました。凄すぎます。
アンナとリョービンがこの小説の核なんでしょうが、それを取り囲む、オブロンスキー、ヴロンスキー、キチイ、ドリイ、コズヌイシェフなどの人物もなくてはならない。どのエピソード、セリフを省いてもこの作品は成り立ちません。
この完成度は圧巻です。読書初心者はこの物語の持つ退屈さのようなものに飽きてしまうかもしれませんが、読めば読むほど、その退屈さが増せば増すほど僕は物語に引き込まれました。
完璧と言える作品であると思います。本好きなら一回は読んで損はないでしょう。ただし、読むには時間がかかるので、それなりの覚悟を要します。