一見、他書に比して文字がつまっている感じがするため、手にするのを躊躇する人もいるかもしれませんが、インタービューを編集したような感じで、著者の歯に衣着せぬ語り口で、テンポよく著者のロボット研究の話が読めます。著者の娘さんから型をとってアンドロイドの外装をつくった話など研究に関する裏話的なものも含まれ、読者のロボットに関する知識レベルによって様々な読み方ができます。なお、著者は「このような考え方もあるよ」と語りかけているのであって、読者はそれを理解した上で自らの想像力を発展させる必要があります。
本書は、また、著者の自伝的な部分もあります。そして著者がロボットに興味を持ち始めた時期について言及し、著者より年齢の上の研究者が「鉄腕アトム」と答えるのに対してコメントしています。「鉄腕アトム」と答える研究者の中には、マスメディアが同じ質問するのに辟易し、あるいはリップサービスで答えている人もいると、レビュー者は認識しているのですが、いかがなものでしょうか・・。