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アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))
 
 

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229)) [文庫]

フィリップ・K・ディック , カバーデザイン:土井宏明(ポジトロン) , 浅倉久志
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (64件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 777 通常配送無料 詳細
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商品の説明

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   長く続いた戦争のため、放射能灰に汚染され廃墟と化した地球。生き残ったものの中には異星に安住の地を求めるものも多い。そのため異星での植民計画が重要視されるが、過酷で危険を伴う労働は、もっぱらアンドロイドを用いて行われている。また、多くの生物が絶滅し稀少なため、生物を所有することが一種のステータスとなっている。そんななか、火星で植民奴隷として使われていた8人のアンドロイドが逃亡し、地球に逃げ込むという事件が発生。人工の電気羊しか飼えず、本物の動物を手に入れたいと願っているリックは、多額の懸賞金のため「アンドロイド狩り」の仕事を引き受けるのだが…。

   映画『ブレードランナー』の原作として知られている、フィリップ・K・ディック1968年発表の傑作長編。著者は1982年、53歳で亡くなった。皮肉にもこの年に公開されたこの映画作品により、彼は一躍スターダムにのしあがることとなった。

   ディックの作品には、SF小説でありながら、登場人物の人間関係、恋愛、家族のきずななどが見事に盛り込まれている。この物語も単なる賞金かせぎとアンドロイド8人のバトルで終わってはいない。人間とアンドロイドの違いを通して、人間とは何かを考えさせられる作品だ。(石井和人)


登録情報

  • 文庫: 319ページ
  • 出版社: 早川書房 (1977/3/1)
  • 言語 日本語, 日本語
  • ISBN-10: 4150102295
  • ISBN-13: 978-4150102296
  • 発売日: 1977/3/1
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (64件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
63 人中、52人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By shiraz
この本の解説などを読むと、「人間とは何か?」というのがこの小説のテーマだと言います。
でもよく読んでみると、むしろ「生命とは何か?」といった方がしっくりきます。

ディックは明らかに「他者との共感」が、人間とアンドロイドの違いであることを示していますが、他者とはここの登場人物たちを見る限り、動物や(なんとアンドロイドまで)含めた「生命」であるようです。「生命の大切さ」などというお説教じみた内容ではなく、生命が死に絶えた世界の中での、「生命への狂おしいまでの愛」が切実と伝わってくる本です。

例えば、あるアンドロイドがクモの足を面白がって切ってしまいます。そのことに激しく衝撃を受ける登場人物がいます。
しかし現実の我々はなんとこのアンドロイドに近いことでしょうか。
繰り返される動物実験や虐待、犯罪やテロが毎日起こる今の世の中で、「他者との共感」とはまるで白々しいギャグじゃありませんか。

それをディックも分っていたのか、作中「他者との共感」を現実化させるSF的道具であるマーサー教が、アンドロイドたちによってインチキだと暴露されます。
人間が持っている「他者との共感」能力など嘘である、と証明することによって、「他者との共感」ができないアンドロイドは人間の価値を否定するのです。その意味でアンドロイドが勝利します。

でも最後に作者の祈りが描かれます。絶望した主人公のリック・デッカードはインチキであったはずのマーサーと、最後に一体になる体験をします。それでも「共感」はあったのです。そしてそこで見つける絶滅したはずのヒキガエル。絶滅したと思っていた種を見つけた時の激しい人間の喜び。そのヒキガエルにもまだ話しの続きがあるのですが、そのまま感動的で美しいハッピーエンドへと終結していきます。

作者ディックの論で言えば、現代の我々は生命のないアンドロイドなのに違いありません。もしなんとか人間でいたい、生きていると信じたいと思ったら、まずこの本を読んで身につまされるところこから、始めたらいいと思います。

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52 人中、42人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By poohymca VINE™ メンバー
核戦争後の地球。そこを捨てて火星に逃げ出していく地球人たち。
人間には最後に何が残されるのだろうか。
作者はそれを「共感」とし、共感の究極を宗教に求めた。
マーサーの行為はイエスの十字架への道をなぞっているし、
彼の発言は「見よ、世の終わりまで、あなた方とともにいる」という
イエスの発言を焼きなおしている。

浅倉氏の訳は小気味良く、村上春樹氏が、自分の初期の文体を作る上で、
滋養になったひとつと明言しているだけに、とてもリズムが良い。
誰もが読むべき、映画以上の傑作だ。

このレビューは参考になりましたか?
50 人中、40人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
純文学的SF 2006/8/1
映画「ブレードランナー」の原作であると供に、

小説のタイトルが「○○は××の夢を見るか?」と言う形で、

多くのパロディーを生み出したことで知られるSFの古典的名作。

始めて出版されたのは1968年のことらしい。

この本のテーマは、他のレビュアーも書いている通り

「人間とは?」「生命とは?」と言ったもの。

そのテーマは、それはそれで深いものがあるのだろう。

個人的にはタイトルにも現れている文章表現のセンスの良さ(訳も素晴らしい!)や、

「動物を飼うことが美徳」などの架空の社会的状況設定の面白さに

大いに興味を引かれた。

この本の登場人物たちは、我々から見たら奇異に思えることに価値観を見出し、

遥かに進んだ文明の中で羨ましいとはとても思えない生活を送っている。

それはいかにも滑稽だ。

しかしながら、実は私達自身の現在の価値観や生活も、

実のところ、おかしな価値観に支配された滑稽なものかもしれない。

そんなことを感じさせてくれるのだ。

加えて文章表現のセンスは素晴らしく、立派な純文学と言える。

SFに少しでも興味ある人なら外すことは出来ない本であるとともに、

純文学ファンにも読んでいただきたい本である。
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最近のカスタマーレビュー
アンドロイドは電気羊を夢見るのか?
タイトルはこう訳した方が内容と合う気がする。
ただ中の訳はすばらしく、テーマも重厚で、どんどん読み進めたくなる。
投稿日: 2か月前 投稿者: プロメテウス
思考は現実化した?
... 続きを読む
投稿日: 7か月前 投稿者: ヒデボン
ブレードランナーとは違う面白さ
フィリップ・ディックの代表作ですね。
偽者と本物・・・
この世界では本物(天然物)の動物を飼ってないと面子がたたない世界。... 続きを読む
投稿日: 7か月前 投稿者: cookie cutter
多慈雨
難しいことは全くわかりせん。
ただディックが言いたいのは、アンドロイド
だろうが人間だろうが親切にされたら、その人に... 続きを読む
投稿日: 8か月前 投稿者: 多時雨
これって今の日本そのままだろ
作中に出てくるエンパシーマシンというアイテムを見て
今や一人数台持っている「携帯電話」そのものに思えた... 続きを読む
投稿日: 8か月前 投稿者: 天津
正直期待はずれ
おっさんが好きそうな内容ではあるなと思いますが、
当時と比べたら読み物として劣化しているでしょう。... 続きを読む
投稿日: 8か月前 投稿者: palest
う〜ん。。。
タイトルと表紙に惹かれて購入。
原作に書かれていないのか、翻訳しきれていないのか、
私が読み切れていないのか、... 続きを読む
投稿日: 10か月前 投稿者: ken
夢の途中
「ブレードランナー」が劇場公開された年の学園祭で組んだバンドの名前が electric sheep、ディックとグールドが亡くなったのもこの年でした。... 続きを読む
投稿日: 11か月前 投稿者: 絃道鍛冶屋
虚構警察と虚構学級
ネットワークが大事です、と言われている時代に
興味深いのがレプリカント達がつくりあげた... 続きを読む
投稿日: 11か月前 投稿者: もあ
【娯楽性】の高さと、【文学性】の深さ。
アメリカを代表するカリスマSF作家【フィリップ・K・ディック】が、1968年に発表した傑作中の傑作が本作品です。本作品に関しては【最高級の傑作】としか言いようがあ... 続きを読む
投稿日: 12か月前 投稿者: 新谷広規(詩人・歌人・面白研究家・サラリーマン)。
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