クリスチャンではない私は「アンチクライスト」のフォン・トリアー監督の意図するところは解りません。この映画についての優れたレビューをお探しの方は他の方のレビューを参考になさってください。
私に理解できたのは、冒頭の荘厳な音楽にのせての悲劇的な事件にも関わらずモノクロ映像の美しさと救いのない映画だということくらい。ジャケ裏を見るとモノクロ映画かとも思いましたがおおむねカラーです。
もし知らずに娯楽映画かと思われた方は速やかに他の映画に移られるのがよろしいでしょう。
我が子を死なせた自責の念に苦しむ母親の心とは…私が女だからか、すごく胸に迫るものがありました。
ラストを考えると、現実に子供を失った親は沢山いて、自分を責めている母親はいる事でしょう。また妻をカウセリングする夫は、傲慢さなのか、救うどころか、逆に妻は追い込まれ狂暴になり、死んだ我が子に関わる□□が許せないのか、自身の○○を傷つけます。痛いのは嫌、という方も観ない方が良いでしょう。
私は、我が子を失った苦しみは、未経験な者には解らないものの、その尋常ではない苦しみは映画をで疑似体験できる、という点で一見の価値はあると思いました(現実にそんな十字架背負うなんて真っ平ですから)。
時に自然が見せる残酷な一面、部分的に心に残った美しい映像もあるし。
勿論、この夫婦を観て単に狂ってる、馬鹿だとしか思えない、という見方もあるでしょう。カタルシスを得られない=駄作、と思われるのでしたらやはり観るのはお辞めになった方が良いかと。
こんな結末しかむかえられなかった…。救いの無さに、観た後かなり憂うつになります。フォン・トリアー監督もこの映画に対してはなんの言い訳もできない、とコメントをしたそうで、観るならある程度の心構えが必要かと。