もはや彼の技術の良し悪しを評価するのは場違いな程。
今回の「アンダカの怪造学7 Pandora only one」は一巻「伊依」二巻「舞弓」三巻「遊」といった登場人物一人にスポットライトを当て掘り下げていく形ではなく化石の発掘のように、全体を覆っていた塊を少しずつ取り払うブラッシングだったように思う。
事実今回は、節ごとに視点と場面が様変わりし最初は、理解しがたい部分も多かった。
また「戦争」という単語を使っている割には憤怒大公と彼女の戦いの顛末も呆気無かったし、もう少し蟲と眼球シリーズで見せた血腥い表現が出てくると良かった。
そして舞台は終局へと向いつつあるのに、物語で浮上した「舞弓の正体」「学・屍丸の関係」
など掬い切れていない謎がどのように予想を裏切るのか楽しみ。
★4つは、語り始め「わたしは、この春大人になった」の「わたし」を指す人物の今巻での位置と、以降への蠱惑的レトリックから。