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最も参考になったカスタマーレビュー
9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
アンゲロプロス本の古典,
By 野火止林太郎 (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: アンゲロプロス―沈黙のパルチザン (単行本)
今年2008年はオリンピック・イヤーだ。もう4年も経ったのだなあ。アテネから。2004年アテネオリンピックの記念でもあるまいか、紀伊国屋書店からアンゲロプロス映画全集がDVDで出されたことは大いなる快哉を叫んだものだ。 1996年に刊行された本書『アンゲロプロス―沈黙のパルチザン』は、アンゲロプロスファン必携の1冊であり、いまだにその資料的価値は古びていない。 巻末の100ページ超に渡る『旅芸人の記録』の全ショット採録は、この大傑作を愛するものには繰り返し参照できるものだ。 『永遠と一日』『エレニの旅』以前の『ユリシーズの瞳』までカバーしている記述は得がたいものであるし、アンゲロプロスのプロフィールが年代順に描かれる「自分史」は、そのまま現代ギリシャ史である。我々アジアの民にとって縁遠い世界であり、なかなか知る機会もないが、これを読むだけで彼ら現代ギリシャ人の過酷な道行が一望できるのだ。こうしたヒストリーを知って、作品を見ることは大変意義深いことだと思う。 アンゲロプロスの映画作品は、そのまま現代史のドキュメントでもある。 その後、これ以上に熱いアンゲロプロス本は出ていないようだ。
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