登録情報
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| 1. Our Secret World |
| 2. The Cloister |
| 3. Zhivago |
| 4. Dream of the Old |
| 5. Turns |
| 6. Use of Light |
| 7. Path of the Heart |
皇帝ローゼンウィンケルの次なる一手はなんと“ビッグバンド”!
現代ジャズギターの革新者にして伝導師カート・ローゼンウィンケルの新作は、トリオ編成でスタンダードをとりあげ絶賛された『リフレクションズ』(2009年)に続く野心作。ポルトガルの新鋭ビッグバンド「オルケストラ・ジャズ・デ・マトシニョス」とがっぷリ四つに組み、カート自身の楽曲を大胆かつ華麗、変幻自在に再構築する。これは、ジャコ・パストリアスのビッグバンド「ワード・オブ・マウス」以来の衝撃か。ビッグバンドの歴史が、ようやく新たに塗り替えられるときがきた。
トム・ムーンによるオリジナル・ライナー・ノーツ翻訳冒頭部分
このアルバムが旧態依然のビッグバンドアルバムでないことを明かす最初のヒントは、1曲目の約90秒にまず表れる。曲は「Our Secret World」。曲がりくねった旅路のようなこの曲を普段カートは少人数のグループで演じてきた。トランペットとのタイトなユニゾンによって幕を開け、テーマを弾きおえると、ギタリストは奇妙に新鮮なフレーズからソロを開始する。
やがて、新たなコーラスパートがそれとわかるダウンビートとともにやってくるが、ポスト・バップ的な技巧が炸裂するにちがいないという予想を裏切ってローゼンウィンケルは単音でもって力強く着地する。サステインとともに放たれるその歓喜の叫びは、プログレッシブ・ロックや、ファンカデリックのエディ・ヘイゼルをほんの一瞬彷彿とさせる。しかし、あくまでもほんの一瞬だ。続く呼吸で、ギタリストは嘆願するかのような鋭い問いを空中へと放り投げると、続いてテナー・サクソフォニスト、ジョー・ヘンダーソンを思わせるハードバップ流儀のめくるめく音階研究を披露し、そうかと思えば、どんなジャンルの規定にも従うことのないフレーズでもって走り去っていく。カートは、めったに近接することのない音楽領域を果敢に橋渡ししてみせるが、それだけではない。彼は宣言する。われわれはもはやウッディ・ハーマン村の住人ではない、と。ビッグバンド音楽に対して、あるいはそこでギターが果たす役割について、どんなイメージをもっていようと、それは本作をもってオーバーホールされていくことになる。全面的にだ。
カート・ローゼンウィンケルとポルトガルの「オルケストラ・デ・ジャズ・デ・マトシニョス(OJM)との、生気にとんだ徹頭徹尾クリエイティブなコラボレーションを理解するための基本となる考えはここある。彼らが本作をもって近年活況を呈している新たなビッグバンド・ジャズの領域に参入を果たしたことは喜ばしいことだ。アンサンブルの3人のアレンジャーは、まず豊かな和声感覚に富んだギタリストのオリジナル曲から手をつけた。厳格に理論化された構造と甘美で無邪気な詩情がせめぎあう彼の楽曲は、ジャズの伝統に根ざしたものではあるが、彼の演奏同様すぐさま根本教義から逸脱し、膨大な語彙と音楽的好奇心を反映しながら、因習的なジャズの定義からほど遠...つづく
< カート・ローゼンウィンケル プロフィール >
1970年ペンシルヴァニア州フィラデルフィア生まれ。父親はドイツ人、母親はノルウェー人。7歳のころにピアノを始め、11歳のときにハードロックを聴いてギターを手にする。17歳のころ当時ヘヴィ・メタル・シーンでは超速弾きギタリストとして知られていたトニー・マカパインの兄であるクリス・マカパインからもギターを教わった。同じく17歳の時に1年間ジャズ・ピアノのレッスンを受け、ジミー・アマディ( Jimmy Amadie )からジャズ・ハーモニーの基礎を学ぶ。バークリー音楽院を中退してゲイリー・バートンのバンドに参加。その後ニューヨークへ出るとドラムのジム・ブラックらとヒューマン・フィールを結成。その演奏を観たビル・フリーゼルの推薦で92年にポール・モチアンのエレクトリック・ビバップ・バンドに加入し、一気に注目を集める。'96年に初リーダー作「east caost love affair」をリリース。以来、先進的なプレイと新感覚なセンスで、今やコンテンポラリー・ジャズ・ギター・シーンをリードする存在にまでなっている。同時多発テロ以降にアメリカの政治的環境に嫌気が指し、夫人とともスイス・チューリッヒに移住、4年を過ごした後現在はドイツ・ベルリンの大学から講師としてオファーを受けベルリンに在住しジャズ・ギター・セクションの責任者という立場にある。またヒップ・ホップ界ではカリスマ的なクリエイター、"Q-ティップ "( ex : トライブ・コールド・クエスト )との親交も深く、お互いのアルバムに参加するなど親交も深い。
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