『ルーツ』の作者として有名なアレックス・ヘイリー氏が、公民権運動燃え盛る60年代初期から
ヘイリー氏最晩年の90年代にかけて、PLAY BOY誌上で行った刺激的なインタビュー集。
マイルス・デイヴィス(1962年)
マルコムX(1963年)
モハメド・アリ(1964年)
キング牧師(1965年)…とインタビューした年からも分かるように、全員が生涯で最も光り輝いていた(ギラギラしていた)時期の
インタビューなので、当然「当たり障りのない」内容にはなっていません。
ヘイリー氏のインタビューの巧みさもあり(そしておそらく彼の人柄もあり)全員がぶっちゃけ&ノーカット・トークで
通常のインタビューや映像では見せなかった面も(良くも悪くも)垣間見えたりして、だからこそ面白い。
でも読みながら一番ギョッとしたのは、白人至上主義者で数々の極右活動を行ってきたアメリカ・ナチ党総統
ジョージ・リンカーン・ロックウェルのインタビュー。
「黒人はセックス以外では全ての面で白人より劣っている」
「君(ヘイリー)に知性があるのは、白人の血が体に流れているおかげだ」等々
失笑モノの差別発言のオンパレードなのですが、読み進んでゆくにしたがって笑えなくなってくるのです。
これによく似た発言、最近、日本でもよく見聞きするじゃないか…と。
差別の根幹は、人種や宗教が違っても基本的に変わらないようです。
そんなロックウェル総統は、同じく人種分離主義を掲げたKKKからさえも非難され、ヘイリー氏からは「あなた被害妄想じゃないですか?」と
暗に言われ、インタビューの翌年には、同じアメリカ・ナチ党の人間に殺されてしまったのでした。