耽美小説の分野では超有名な作家さんですが、実はちゃんと読むのは初めて。
けれど、自分の先入観や表紙イラストの雰囲気ほど「ドロッ」とか「ねっとり」しておらず、むしろ美貌の主人公をめぐる二人の男のロマンス小説でした。
内容的に凄いのは凄いです。凌辱シーンはかなり激しいし。
しかし、復讐に燃えて主人公を凌辱しいたぶる男が、垣間見せる優しさ……貴族的で高慢な魔性の麗人に見えた主人公の、トラウマや庇護欲をそそる姿に気付いた男の愛憎ゆれる気持ち……。
肉体的な濡れ場より、そういった精神的なつながりを少しずつ築いていく二人の過程の方にドキドキしました。「第二の男」もねぇ、いい男だとは思うので報われずかわいそうだけどねぇ……体育会的無神経さではダメダメ!身体は好きにできても、心は抱けません、って見本でした。
中世ヨーロッパ的な世界観と、重苦しくはないがムードある描写や会話。「両性具有モノは絶対ダメ!」な方以外、食わず嫌いはやめてたまにはいいですよ。
面白かった!