若竹七海の『僕のミステリな日常』の構成をオマージュした前作の続編です。
前作は質の濃い連作短編形式だったのに対し、今作はひとつの事件をバックに四つの回想が綴られていくといった展開。前作に劣らない、児童養護施設ならではのミステリを書ききり、最後のどんでん返しはあまりにも自然すぎてなんども前半を読みなおしてしまったほどです。
評価したいのは前作とは全く違ったどんでん返しの方法を、しかもどちらも高レベルに使ってきたこと。鮎川哲也賞の受賞作を読んだときは「これを越えるのは難しい」と思ったがあっさりと越えてきました。
これは次回作はもっと期待してもいいということなのでしょうか。
少なくともこの作品に関しては申し分なかったので、☆5つを付けます。