竜騎士/07th Expansion原作の同人PCゲーム作品である
連続殺人サウンドノベル「ひぐらしのなく頃に」「ひぐらしのなく頃に解」を
全面リニューアルしてPS2に移植したのが本作。
(※フローチャート&CG100%の完全攻略まで所要時間:56時間40分)
「連続殺人」という残酷描写、ホラー要素に目が行きがちですが、
この物語は人と人との繋がりと対話の重要性を中心に社会の尊厳を描いた人間ドラマです。
楽しい日常がその一言、一つの行動で反転してしまう恐怖と残酷さ。
我々をもあざ笑う辛辣な罠と数々の謎に翻弄されます。
ややアニメ、ゲームなどの要素が強く、誇張、倒錯した表現も多々あるのはご愛嬌。
そして、今までの事件の全容が『皆殺し編』でついに明らかにされ、
己に決して屈しない、全身全霊の信念で凶悪な運命に挑む最期の挑戦が始まります。
人とはこれほど真っ直ぐで人情溢れる存在だったのかと、
その熱き生き様に感動し、興奮することでしょう。
原作とは異なる最終章を構えることで雛見沢の舞台を総括しており、
やや不足がちだった最後を綺麗にまとめています。
特典冊子『恥晒し(はじさらし)編』はネタバレを含むため本編終了後のお楽しみ。
ひぐらしメンバー総登場で海パンを巡るお馬鹿な争奪戦を描いた一本です。
各シナリオの日常パートが3〜5時間程度かかる点と、
猟奇的なCGは少ないため、即物的に恐怖を味わいたい方にはお薦めできません。
(※だからこそ後半の恐ろしさが映えるのですが)
自ら謎を解き明かす攻略要素は無く、ゲームというより
読み進めるデジタルノベル(小説)としての側面が強いです。
また、システム面も充実した機能満載でストレスなく進められます。
特に選択肢と物語の流れをばっちり把握できるフローチャートと
未読TIPS、選択肢まで一気にスキップできる機能は大変重宝します。
525pプログレッシブ出力にも対応しており、PCゲームに迫る鮮やかな高画質にも目を見張ります。
個人的には「サウンドノベル」を「アドベンチャー」ゲームにしてしまった点が残念です。
文章が画面下側に押し込められてしまい、表示も小さく、常に目線が下側に向いてしまうため、
新規背景や描き直した立ち絵CGの変化も楽しみづらい窮屈な印象が否めませんでした。