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アルカナシカ  人はなぜ見えないものを見るのか
 
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アルカナシカ 人はなぜ見えないものを見るのか [単行本]

田口 ランディ
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

人はなぜ、不思議な現象を怖れ、憧れ、求めるのか? 偶然に導かれるように出会った、UFO遭遇者、超能力者、霊能力者――。体験者たちの圧倒的な現実から人間の意識と精神の根源に迫る、渾身のノンフィクション!

内容(「BOOK」データベースより)

それでも人は、UFOを求める。多くの人が語る、不可思議な「体験」―。やがてそれらは、奇妙な符合を見せはじめた。日常と超常をさまよう渾身のノンフィクション。

登録情報

  • 単行本: 255ページ
  • 出版社: 角川学芸出版 (2011/6/22)
  • ISBN-10: 4046532459
  • ISBN-13: 978-4046532459
  • 発売日: 2011/6/22
  • 商品の寸法: 19 x 13 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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19 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ina
「マアジナル」をフィクションだとすると、この「アルカナシカ」は(便宜的に)ノンフィクションとされています。ただ、二つの本を読むと、フィクション世界はノンフィクション世界を侵食して、ノンフィクション世界はフィクション世界へと侵食しています。ふたつの作品は一つの明確な境界線で仕切られるものではなくて、分けようとしてしまう線引きや行為そのもの自体に、大きな問いをつきつけてくる本でした。 

小林秀雄が「信ずることと知ること」語っている文章が引用されます。
『不思議を不思議と受け取る素直な心が、何と少ないかに驚く。』
『科学は、この持って生まれた理性というものに加工をほどこし、科学的方法とする。計量できる能力と、間違いなく働く智慧とは違いましょう。学問の種類は非常に多い。近代科学だけが学問ではない。その狭隘な方法だけでは、どうにもならぬ学問がある。』
まさにこの態度こそが、一本の強い縦糸としてこの「アルカナシカ」の世界観を貫通しています。 

理性や知性の限界を考えた大哲学者であるカントは「あなたがそのように見るから、そのような現実である。」と指摘しました。このことは、認識論における「コペルニクス的転回」と言われ、ドイツ観念論哲学のはじまりとされています。その壮大な学問のきっかけになったのは、カント自身が神秘思想家スウェーデンボルグの幻視体験が持つリアリティーに圧倒され、自分の理性が揺らぎ、日常の崩壊を疑似体験したからではないかと、この本で語られています。

そのように認識や理性の限界を丁寧に踏まえ論証した上で、物質とエネルギーに次いで、近代科学が扱う重要な第三の存在としての「情報」も話題の中に取りこまれていきます。この射程の広さには脱帽しました。本書では述べられていませんが、おそらく物理学者マクスウェルが提唱した「マクスウェルの悪魔」という思考実験の知識も根底にあるのだろうと思います。(物理学にとっての観測問題(<見る>行為)を通じ、量子論、統計力学、熱力学だけではなく、<情報>の概念が導入された。ビットなどのメモリー(記憶)とエントロピーやエネルギーとの接合が行われるきっかけになった思考実験。)

最後は、ランディさんのシンクロニシティー(=意味のある偶然の一致)を読み手も追体験しながら、占星学という大宇宙とこの生きている世界との相応の関係へと話が展開されていきます。
まさに、カントの墓に記されている「我が上なる星空と、我が内なる道徳法則、我はこの二つに畏敬の念を抱いてやまない」(『実践理性批判』)を時空を超えて追体験しました。

高度な哲学的で形而上的な問題を、この世界の神秘や不思議さと織り交ぜながら、圧倒的な筆力で文章が展開していく様は圧巻でした。なかなか類書がない稀有な本だと思います。
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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
本書は小説ではない、まして“トンデモ本”でもない。ある人が書店で見かけたら帯のフレーズにギョッとするかもしれない、「それでも人はUFOを求める。」とデカデカと書かれているのだから。

田口ランディの著作を手に取ったのは初めてだった。どんな文章を綴る書き手なのか興味があったが、なかなか気になるものがなかった。私は“UFO”というフレーズに偏見はない。だからか「田口ランディはUFOも語るのか?」といった軽い気持ちで今回読み始めた。

ルポルタージュのようであり、エッセーのようでもある。著者の葛藤や疑問、確信などを包み隠さず吐露したような作品なのだろう。“UFO”というフレーズは全編を通して登場するが、それに焦点を当て過ぎたものではない。スプーン曲げ能力者たち[清田益章,秋山眞人,ユリ・ゲラー]を皮切りに「カントとスウェーデンボルグ」「シャーマンと幻覚キノコの変性意識」、トランスパーソナルやスピリチュアルといわれる世界に足を踏み込んだ著者の半生の記録だ。本書内でも触れられている森達也の『職業欄はエスパー』を読んでいるような感覚に似ている。“UFO”を軸にした「心と意識の探究ルポ」だ。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By あんず村 トップ500レビュアー
本書に登場するユリゲラーを当時にテレビで見ていたが、なぜか私は関心がなかったので自分で曲げてみようとした記憶は無い。それから今に至るまでも、スプーン曲げをするマジシャンなどをテレビで見るにつれて、トリックなのだろうなと思っていた。

たしかにトリックが多いのだろうと思うが、この本を読んで、まったくの第3者がユリゲラーと一緒にいる場で簡単に自分や他の人たちがスプーンを曲げたり、ユリゲラーがスプーンに触れずに曲げて、さらにそのスプーンが自然に曲がり続けるという話を聞くと、この著者が嘘をついていない限りは実際に起きたことなのだろうと思った。

さらに、この著者と一緒にお忍び来日のユリゲラーと温泉旅館にいった人のブログをたまたま見たが、同じ体験が書かれていたので、その人までもが嘘をついているとは思えなかった。

スプーン曲げの力を持つという他の超能力少年たちがトリックを使っていたことが暴かれた過去があったが、それは能力を出せない場合の苦し紛れのトリックだったのか、最初から能力が無かったのかは分からない。

この本はもちろんスプーン曲げだけの話ではないのだが、驚くべきUFOを目撃した人の体験談では、本当に凄い体験を聞いたけれども本には書けないとあったので、その点はがっかりした。

不思議なことはいろいろとあるものだが、ここまで読んでも、まだスプーン曲げには興味が湧かない自分にとっては、100%否定的になるべきではないと思えたことが収穫だったと思う
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