アリス(不思議の国、鏡の国)が人の心を惹きつけて離さないのはどうしてか?それはあまりにも不条理で魅力的なキャラクターであり、優れてそして普遍的たりえている社会風刺であり、一度は自分もいってみたいと夢想させる極めて不思議なリアリティを覚えさせる世界設定にある。
ただ、そのようなアリスの魅力がどのような論理に拠って支えられているか、特に著者のルイス=キャロルが論理学者であったというようなことを知らない人、あるいは言葉遊びの部分について日本語に訳されたものにしか触れたことがない人にはアリス世界をより深く享受することを可能にする、そんな一冊となっている。
古典論理と記号論理の狭間、固有名詞と普通名詞の違いや文脈によらない論理的な会話の違和を知ることが出来たとき、よりアリスが楽しめるようになっているはずです。