この本は『アリアンロッド・サガ』のリプレイ、『サガ』シリーズの第四弾です。
解説があるため、この本単体でも楽しむことはできますが、できれば『アリアンロッドサガリプレイ3 殺意のエトワール』を読んでからの方が楽しめるでしょう。
このリプレイは『殺意のエトワール』を別視点から描いているからです。
今回のリプレイは事前から強調されている特徴として“読者から募集したNPCたちを活躍させる”というものがありました。
そうなると、読者NPCに興味のない読み手としては敬遠しがちかもしれません。
事実、発売前には少しそう思ったものです。
しかし実際に読んでみた感想としては、このリプレイの最大の特徴は投稿NPCたちそのものではなく、“一般の兵士たちの視点からの物語である”という部分にあると感じました。
この『サガ』シリーズは戦記物ですが、実は一国の軍隊の一般兵たちが主役という話はこれまでなかったのです。
他のシリーズの主役は国主や特殊部隊、傭兵団といった立場であり、それぞれの物語も魅力的ではありますが、戦争において一番前線で戦うのはその国の一般の兵士たちです。
ある意味では、戦争を描く上でもっとも重要なのが一兵卒の視点だと言えるでしょう。
このリプレイは、そんな今まで不足しがちだった部分から『サガ』シリーズにスポットを当てる作品です。
『サガ』シリーズに興味があるのなら、読んでおいて損はありません。
続編が出るかは定かではないようですが、『サガ』シリーズにおいて欠かせない物語であると感じたので、是非2巻も期待したいところです。