著者は子どもではなく、大人のカメラマンです。
なんか、当たり前のこと言ってる・・・。
でも、結構すごいです。
何がすごいって、指摘されなければ素人には、すごいってことが分からないことに全力を傾けて、すごいことしてしまったのがすごいです。
表紙写真を見てください。著者とカマキリが等身大で、しかもちゃんとどちらにもピントが合って、背景もボケてません。
本をめくって、見開き一杯のカマキリの写真。おお、トニサマバッタが丘から海岸を見下ろしているではありませんか? ここでもバッタにも海岸にもちゃんとピントが合ってます。
フツーは小さな物をクローズアップして撮ると背景はボケてしまうけど、この著者、昆虫から見た風景がピンボケってのはないだろう(昆虫の眼はピント合ってるかは、私は知らないが)、ああ、アリの視点から世界を見たい! と思ってそれを撮れるカメラとレンズ構成を作ってしまったんです。
この本はその過程をつづったもの。
もちろん、興味のない人にとって、それがナンボのもんじゃい、他にすることないんかい? なのでしょうが、極めるとかこだわるとか、アディクションって、ナメたものではありません。
だって、ここに納められている写真に写っている風景は、ありそうで実は一度も見たことがなかったもの。
つまり、世界と私の関係に、別のファクターを持ち込んでくれている。
クラクラする。
このクラクラを子どもが感知すれば、彼らの風景は変わるかもしれませんよ。