内容紹介
ここ日本でも冷める気配をまったくみせないベリー・ダンス。むしろその愛好者はその増えている印象ですが、実は、その大きく肌を露出する華やかな衣装はアメリカで開発されたと言われています。というのも、このダンスが世界的な注目を集めるようになったのは、シカゴで19世紀後半に行なわれた万博にベリー・ダンサーが出演したことが発端となっているから。そこで注目されたベリー・ダンスはアメリカ風にショウ・アップされたエンタテイメントとなりましたが、今度はそのように発展したこのダンスが中東諸国に“逆輸入”され、各都市のナイトクラブやキャバレーでいわばアメリカナイズされたそれが楽しまれるようになるという、相互影響の関係にあったのです。
そしてまたアメリカでは、本作の主人公であるベリー・ダンサー、オゼル・テュルクバシュが1959年からアメリカで活躍するようになると、さらなる市民権を得たと伝わっています。もともとトルコではスターだった彼女はとある映画監督に見い出されて、渡米。そこでテレビ・ショウなどに出演し始めるとアメリカでベリー・ダンスの人気が爆発したのです。
そんな彼女が1969年、教則レコードとしてリリースした『夫をスルタンにする方法』(ライス TCR-5211/下段に掲載)はアメリカで15万枚、トルコではミリオンセラーとなるヒットを記録。それはもちろん彼女の人気もあるのですが、なんといってもここで演奏しているのがトルコで一流なミュージシャンばかりというのも大きかったのです。
こちらの作品は、そんな彼女が、今度はイスタンブールでジプシーを含むヴァーテュオーソたちを集め(『夫をスルタン…』はニューヨーク録音)、総勢15名という豪華な楽団で録音。オゼルも数曲でヴォーカルを披露し、当然、こちらもヒットしました。現在でもベリーダンス音楽の古典録音として評価されています。当時のイスタンブールのナイトクラブの熱気が伝わってくるようなこの録音は、トルコ音楽やジプシー音楽ファンにもおすすめいたします!