一言で表現するなら、山岸涼子の超名作バレエ漫画です。バレエのすばらしさを教えてくれるだけではありません。主人公の成長物語としても出色ですが、ともかくすごいのは第二部。じわじわ怖くて華麗な山岸涼子の世界そのもの。謎の女性カリンが登場して一気にクライマックスへ向かうストーリーは、もう「どうしてこんなお話が作れるんだろう」と呆然とするばかり。特に絵柄は華麗で幽玄。真のロマンチック・バレエの姿そのものなのであります。そしてこの作品の特徴として、登場人物に悪人がいない。でもって人のいいオジさんたちの個性がきらりと光るところも見所。老若男女の別なくお奨めできる作品です。(文庫版の解説はどれも読み応えがあります。名作には名解説がつくものなのだと思いました)