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アラブが見た十字軍 (ちくま学芸文庫)
 
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アラブが見た十字軍 (ちくま学芸文庫) [文庫]

アミン マアルーフ , Amin Maalouf , 牟田口 義郎 , 新川 雅子
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

11世紀から13世紀まで、200年にわたって西欧キリスト教徒が行った近東への軍事遠征―それが十字軍である。ヨーロッパ側の史料と史観に依拠することもっぱらで、ときに「聖戦」の代名詞ともされる、この中世最大の文明衝突の実相は、はたしてどのようなものだったのだろうか。豊富な一次史料を用い、ジャーナリストならではの生き生きとした語り口で、アラブ・イスラム教徒の観点からリアルな歴史を再現して、通念を覆し偏見を正すとともに、今日なお続く抗争と対立からの脱却の途を示唆する反十字軍史。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

マアルーフ,アミン
1949年レバノン生まれ。ジャーナリスト、作家。祖国の内乱を機に76年、パリに移住した。『アラブが見た十字軍』刊行後は創作に専念、88年、『Samarcande』(『サマルカンド年代記』牟田口訳)で新聞協会賞、93年、『Le Roche de Tanios(タニオスの岩)』でフランス四大文学賞の一つであるゴンクール賞を受賞した

牟田口 義郎
1948年東京大学文学部卒業。朝日新聞中東、パリ各特派員を経て論説委員。82年に退社後は成蹊大学、東洋英知女学院各教授を歴任した。ほかに中東調査会常任委員、中東報道者の会会長などを務める

新川 雅子
東京外国語大学フランス語科卒業。ソルボンヌ大学、米国ブラウン大学修士課程修了(人口学)。国連本部、中東経済研究所を経て、現在は科学技術用語データベースに入力する事業に参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 489ページ
  • 出版社: 筑摩書房; 改訳版 (2001/02)
  • ISBN-10: 4480086153
  • ISBN-13: 978-4480086150
  • 発売日: 2001/02
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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40 人中、37人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 糸音 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
中世ヨーロッパ世界による聖地回復のための十字軍。
後のルネサンスから近代への発展へとつながっていく契機ともなった重要な歴史的事件であり、今でも「異教徒との戦い」に「十字軍」の名称が使われるくらい、ヨーロッパの精神史に大きな痕跡を残している。

日本における十字軍の受容はおもに西洋発のものであった。
学校の世界史の授業でも西洋からの視点で十字軍について教えられている。つまり加害者からの視点である。この書は被害者であるイスラム世界側の視点から描かれているという点で興味深い書である。

この書には西洋における十字軍の事情はほとんど語られない。
十字軍の提唱者であるウルバヌス2世の名はほんの一部、他の十字軍に関する書でよく取り上げられるフリードリヒ・バルバロッサやリチャード1世もわずかにしかでこない。この書で登場する西洋人はサンジル・ゴドフロワ・ボエモンといった実際に従軍し、現地に王国を築いた騎士たちの名である。

そして当時の中東情勢のおいて十字軍がどれほどの影響を持っていたかも知ることが出来る。乱立気味の東イスラム世界において十字軍は大きなインパクトであったことは確かだが、イスラム諸侯が一致団結して十字軍と戦うことは殆どない。イスラム諸侯間での集合離散、場合によっては十字軍勢力と結んで他の諸侯と戦う姿はこれまでの十字軍とイスラムの戦いのイメージを覆すものである。

十字軍というとどうもイメージ先行だった嫌いがある。
この書で当時のイスラム世界の情勢というものを知ることが出来た。
ジハードの戦闘的側面は近代において強調されるようになったというが、確かに十字軍時代には宗教的に強い動機を持つジハードが行われたわけではないようだ。

最期に題名の「アラブが見た」というのは内容を正確に表していないように思う。なぜなら、この時代・地域に登場する人々の多くはトルコ人・クルド人といった非アラブのムスリム勢力だからである。

このレビューは参考になりましたか?
57 人中、49人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:文庫
単行本が文庫になって、さらに求め易くなりました。 フランク人のパレスティナ侵略、はなわちキリスト教徒側から言うところの「十字軍の遠征」を客観的に描いた名作です。

いまだ「半未開」といった段階の西ヨーロッパのキリスト教徒が「宗教的熱狂」に駆られて、イスラーム諸国の混乱状態につけ込み、各地を劫略しつつイェルーサーレームを占領した第1回十字軍から、彼等が再びヨーロッパへ放逐される迄の経緯を、かなり公平な視点から描いていて好感がもてます。

およそ「歴史」に関心のある方には必読と言っていい位の優れた本と申せましょう。

このレビューは参考になりましたか?
19 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 内田裕介 トップ500レビュアー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
ヒズボラとイスラエルがやっと停戦した。

しかし今度はイランとイスラエルの衝突が取りざたされている。

なぜ中東には戦争が絶えないのか。

さかのぼれば、12世紀の十字軍遠征にその元凶があるという。

新聞の日曜面に書評があったので、

昨今の中東情勢について興味があったことも手伝って

手にとって見た。

著者のアミン・マアルーフ氏はレバノン在住の著名なジャーナリスト。

日本でいえば朝日や読売の社説を書くような立場の人らしい。

1096年のフランク軍(=十字軍)来襲から1291年の完全撃退まで、

約200年間にわたってアラブ世界とヨーロッパとの戦いがあった。

本書はその200年を物語風に描いた「史談」である。

物語としての面白さと、歴史としての重厚さのバランスが適当で、

500ページ近い大部であるが、ちっとも飽きさせない。

まるで小説でも読むように、一気に読んでしまった。

11世紀末から13世紀末といえば、日本では平安から鎌倉へ、

公家から武家への政権交代が起きようとしていた時期である。

現代の日本にその当時の対立の影響が残っているとはとても思えないが、

アラブ地域の現在の紛争は、たしかに1000年前の紛争と地続きである。

アラブの歴史は未だに「歴史」ではなく「今」なのである。

ムスリムといっても一枚岩ではない。

アラブ、トルコ、イランの三民族の間の抗争がある。

加えてヨーロッパの軍事介入が事態をさらに複雑にさせる。

現代ではそこにアメリカも加わった。

アラブ世界の難しさを民族感情レベルで理解できる好著である。
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投稿日: 2007/10/17 投稿者: lm700j
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投稿日: 2007/2/2 投稿者: 徒然熊
歴史書にもファンブックにも
本書はアラブ世界の視点で十字軍の侵攻から後の反攻、
さらにサラディンという歴史的英雄の登場を活写しているわけだが、... 続きを読む
投稿日: 2004/12/7 投稿者: ReneS
どんな内容?と思う方にはとってもお奨め
 まさに「目からうろこ」の本。... 続きを読む
投稿日: 2004/10/12 投稿者: kendc1969
立場が逆転すれば
米国が被告席に座らせられているよう。西欧史観を覆す名著。
投稿日: 2002/10/5 投稿者: "落第生"
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