邪馬台国に似た世界で、女王の「キクリ秘女(ヒメ)」殺しの濡れ衣を着せられた少年・アラタ。
現代の日本で、その優秀さ故にクラスで孤立し、ただ一人の親友にさえも裏切られてしまった少年・革(あらた)。
アラタが禁忌の森に逃げ込んだとき、二人は入れ替わり、革はアラタとして、アラタは革として生きることになる。
携帯電話も通じない世界。見知らぬ人々。一度は無我夢中で、剣の形をした神「劍神(ハヤガミ)」を発動させ、敵を撃退した革だったが、その剣を持たないところを捕えられ、罪人とされて処刑を待つことに。
混乱し絶望する革。しかし、最も信頼する「十二神鞘(シンショウ)」に裏切られ、仮死状態となったキクリ秘女の姿を見たとき、彼は平気で人を裏切る者たちへの怒りを爆発させる。その勇敢な姿を「見て」いたキクリ秘女は、唯一の希望として、革にこの世界の命運を託す……。
オーソドックスながら、設定も展開も細部まで非常に丁寧に創られており、とても楽しく読み進めることができます。私は男なので渡瀬悠宇先生の漫画を読むのはこれが初めてなのですが、絶望に負けず、自分は信頼を裏切るまいとして必死で前に進もうとする革の姿に非常に好感を抱きました。コミカルな場面を大切にしているのもいい。これからも楽しみな漫画です。