ティファニーは黒人でゴスペルをよくする人らしい。黒人らしい「濃厚さ」も少しあり、ブロッサム・ディアリーに通じる「カマトト的かわいい声」も合わせ持つ。伊藤八十八プロデューサーは、レディー・キムにしても、このティファニーにしても、ちょっと濃厚な黒人的な声が好きなようだ。さて、このアルバム、「ムーン・リバー」などのスタンダードを「ちょっと濃厚、ちょっと、かわゆく歌う」ところもいいが、圧巻は「テイク・ファイブ」。アップ・テンポで、高音域の声の「伸び」と美しさに圧倒される。「体臭のない美女」のような、白人女性ヴォーカル、日本人女性ヴォーカル全盛の中、このアルバムは新鮮でもある。また、小曽根真、井上陽介はじめ、そうそうたるバック陣の間奏も一聴の価値あり