憤慨は、時折どころではなかった。
「奴隷をいかに多く積み込むかを描いた奴隷船ブルックス号の「積荷」図」って・・・。
わずか約50年前である、公民権運動の高まりに猛然と反発した南部白人のあからさまな暴力・・・。
約400年にわたるアフリカ系アメリカ人の歴史を適度な分量、読みやすい文章で。
読みながら、アレサ・フランクリンの「Amazing Grace」を聴かずにいられなかった。
キング牧師暗殺から4年後の72年教会でのライブだ。
どんな悲惨な境遇でも、乗り越える、乗り越えようとする魂の声が私には必要だった・・・。
目次
第一章 アフリカの自由民からアメリカの奴隷へ
最初のヨーロッパ人とアフリカ人の遭遇/アフリカの中の奴隷制度/ヨーロッパ・アフリカ・アメリカ「三角貿易」の始まり/捕獲から奴隷船まで/「中間航路」の「船荷」/奴隷船での抵抗/オラウダー・エクイアノ/奴隷市場/初期の奴隷としての生活
第二章 奴隷としての生活
奴隷の始まり/綿花王を生んだコットン・ジン/プランテーションでの生活/奴隷たちの娯楽/民話に隠されたメッセージ/農地外での生活/自由な黒人/宗教的な信条/結婚と家族/奴隷の抵抗のかたち/脱走による抵抗/逃亡奴隷/マルーン/地下鉄道/「約束の地」に期待して/1850年逃亡奴隷法/アンクル・トムの小屋/奴隷解放への模索/人種と肌の色の複雑な階層関係/複雑な同居生活
第三章 南北戦争と再建
南北の格差/緊迫への道/勝利の公算/脱退と南部連合/名ばかりの奴隷解放/南北両軍での黒人の役割/戦争の結末/自由民局と「40エーカーとラバ」/再建のステージ/「小作」と「借地農業」制度/KKK設立される/教育と自決に対する欲求/自由獲得のための教育/「スピリチュアル」の誕生/奴隷解放がもたらしたさまざまな果実/黒人移動の新しいかたち/南部再建の結果
第四章 「ジム・クロウ」とその時代
法的逆戻り/ジム・クロウの法的影響/ジム・クロウの社会的規範/ジム・クロウの執行/1880年代から1920年代のリンチ/教育面での削減/浮浪、貧困囚人、新奴隷制度/パーチマン農場/プレッシー対ファーガソン訴訟/ブッカー・T・ワシントン/W・E・Bデュボイス/南部を後にして/「大移動」の第一波/大恐慌/「大移動」にともなう経済的向上/マーカス・ガーヴィーと「アフリカへの帰還」/ハーレムとルネッサンス/1930年代の連邦作家プロジェクト
第五章 第二の「大移動」から公民権運動まで
世の中は変わる/第二の「大移動」/第二次世界大戦での兵役/終戦直後の変化/公民権運動に火をつけた二つの事件/公民権運動とブラックパワー運動/運動の始まり/一歩前へ/戦略としての座り込み抗議/フリーダム・ライダーズ/特別な年1963年/ワシントン大行進/KKK再び(1964年)/1965年、南部/都市のアフリカ系アメリカ人とブラックパワー運動/たいまつを運ぶ/都市暴動の衝撃/1968年4月4日キング牧師暗殺
第六章 アメリカ黒人の今とこれから
アファーマティブ・アクションと機会均等/1970年代/黒人たちの還流と奴隷ナラティブ/バッキ対カリフォルニア大学/1980年代と90年代/警察の問題/遅すぎることはない「悔悛の秘跡」/ハリケーン・カトリーナ/今も続く問題-進歩の隔たり/教育問題/雇用問題と財産/記念行事や博物館にみる黒人史/奴隷制への賠償/新たな移民/バラク・オバマ大統領